時間の都合と天気がよければ・・・と、車には「チョットそこまで登ってきま〜す」というザックと登山靴が忍ばせてある。幸いに天気予報では、午前中は曇りで午後から雨天とあり決行した。
申年に富士登山は縁起がよいと聞くが、頂上まで登る時間はない。そこで富士吉田ルートから、日蓮上人埋経の霊地である六合目にある経ヶ岳六角堂にお参りした。
今月の22日に富士吉田市役所から富士山頂上まで走る大会が控えており、多くのランナーが軽装で駆け上がっていた。速い人は市役所から頂上までを、2時間半で登るというからまさに超人だ。
一合目の下に馬返しがあり、そこで走る前のストレッチをしている男性がいた。足元をみるとなんと地下足袋であった。尋ねると「どうも自分に合っている」という。
話しこんでいると、あれ?片手がないように見えるので『手がないのですか?』「はい、生まれつきです」
実は『手がない』という表現は考えに考えた末の言葉。『身障者ですか?』もおかしい。こんな時は、なんと言えばいいのでしょうか?
もっと驚いたのは58歳と言われるし「私はサイクリストです」の言葉に、もう私は声も出なかった。
今回は苦労して歩いただけに、この方からエネルギーというご利益をいただいた。いつも不思議なことが起こる富士登山です。