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玄関の内ドアが夕陽に照らされ、きれいに反射していた。感動はエネルギーになります。


福の神と貧乏神は背中合わせ。毎日読んでいる仏教聖典にはこういう説話がある。

ある家に、ひとりの美しい女が着飾って訪ねてきた。その家の主人が「どなたでしょうか?」と尋ねると、その女は、『私は人に富を与える福の神である』と答えた。主人は喜んで、その女を家に上げ手厚くもてなした。

すると、直ぐその後から、粗末な身なりをした醜い女が入って来た。主人が誰であるかと尋ねると、貧乏神であると答えた。主人は驚いてその女を追い出そうとした。

すると女は『先ほどの福の神は私の姉である。私たち姉妹はいつも離れた事が無いのであるから、私を追い出せば姉もいないことになるのだ』と主人に告げ、彼女が去ると、やはり美しい福の神の姿も消えうせた。

生があれば死があり、幸いがあれば災いがある。善いことがあれば悪い事がある。


愚かな者は、ただいたずらに災いを嫌って幸いだけを求めるが、道を求めるものはこの二つをともに超えて、そのいずれにも執着してはならない。