坊主が吠える がくほう独り言

 春の彼岸に入る。秋の彼岸では彼岸花を仏壇に生けている家があるが、この花は別名「死人花」(しにびとばな)とか「幽霊花」といわれ、あまり生けるものではないと言われているが私は好きだな。

 これは昔中国で、葉と花を同時に付けないものを嫌う習慣があるところからきたという。球根には毒があり、リコリンなどのアルカロイドを含んでいるそうだ。

 お釈迦さまの時代にはこの彼岸はあり、彼岸とは彼の岸で悟りの境地ということ。この期間は自分自身を見つめ直し、少しでも悟りに近づこうという修行期間だった。
 
年二回たった一週間の修行なので、怒り・ねたみ・そしり・うらみ、それにグチは大いに慎みましょう。

 今では亡くなった先祖のためにある彼岸だが、本来は生きている人達のためにあった。