今日は弁膜症に限らない話です。

薬を飲んだり、治療をする際、体質や食べ合わせにより、効果を打ち消したり、むしろ悪影響を及ぼすため、

「してはいけない」こと、それが禁忌です。

 

例えば、私のような人工弁を取り付けた患者が飲む薬、「ワーファリン」は、納豆や野菜ジュース、青汁などが禁忌です。

血栓を作らないために血液が固まることを防ぐ薬ですが、体内でビタミンKが多くなると、その効果がなくなってしまいます。

納豆は食べると納豆菌が体の中に残り、ビタミンKを作り続けるため、絶対に食べてはいけません。

また、野菜ジュースや青汁はコップ一杯の量に対してビタミンKが多すぎるため、禁忌とされています。

 

禁忌を破ると、命に関わります。

破った瞬間に即死することは確かにないでしょう。

体が痒くなる程度だったり、顔が赤くなったりする程度かもしれません。

しかし、時間が経てば、内臓がおかしくなったり、例えば血栓が細い血管で詰まったりするかもしれません。

いつ爆発するかわからない爆弾を抱えることになります。

 

また、薬に限らず、個人の体質に合わない食べ物、飲み物などもあります。

代表的なものは酒ですね。

体質によりアルコールを分解できる人、できない人が居ます。

一部では飲み続ければ、強くなる。という声もありますが、下の記事を読むとあくまでも一時的な作用のようです。

「飲み続ければ、お酒に強くなる」って、本当?【日本酒好きの医師に聞く!日本酒と健康の関係】

そもそも、分解できるようになる前に、命を落としたら、元も子もありません。

無理に飲むことはやめましょう。周囲も無理にすすめるのはやめましょう。

 

私は友人と食事をしたり、酒を飲むのが好きですが、持病のことを伝え、

「これは食べられない」「体調によっては飲まない」と伝えています。

ふざけあいで死にたくないからです。

体だけでなく心にまで傷を負いたくないからです。

幸い、理解ある友人に助けられ、食事や酒を楽しんでいます。

今まで禁忌を知らなかった、大したことないだろうと思っている方へ、この記事が少しでも考えるキッカケになればと思います。

術後1年半が過ぎました。

手術直後から日常生活に復帰するとき、多くの方からアドバイスを頂きました。

今、思い返すと、このアドバイスは助かったなーと思ったことを書きます。

 

☆食事は神経質にならなくて良い

退院する時に、担当看護師さんから頂いたアドバイス。

薬の禁忌となる食べ物はもちろんですが、塩分を控えたり、栄養バランスを考えてといった指導もされます。

その指導を受けたあとに看護師さんに

「とはいえ、そんな完璧に出来る人はいません。食べたいものを我慢するのもストレスなので、食べすぎには注意しようくらいにして大丈夫です」

と頂きました。

厳格な制限がなかった、というのもありますが、この一言で随分、気が楽に。

むしろ、この言葉をもらったおかげで、昼は野菜を食べたから夜は肉を食べよう、といった、軽い気持ちで品目を気にしながら食べるようになりました。

 

☆術後1年は無理せずに

退院後、お世話になった親戚へお礼しに行った時に、

同じような手術を経験していた叔父から

「手術したあと、元気になったと思っても、突然、ガクッと疲れる時がある。だから、1年ぐらいは無理せず休めそうだと思ったら休んだほうがいい」

と頂きました。

確かに1年ぐらいは何となくだるいなーという日が続いたり、週の終わりが近づくと、急にのしかかるように疲れが襲ってきたときがあって、

叔父の言っていたとおりだな、と実感するときがありました。

仕事の状況もありますが、休めそうだなと思ったときは休んでしまって、体力回復に努めたほうが、

翌日からまた楽に動けるので、仕事が逆に捗るときもありましたね。

 

2つのアドバイスを思い返すと、気楽に、無理せずにという点が共通しています。

病気のリスクを考えることも大事だと思うのですが、普段の生活を送るときにはあくまで気楽に構えたほうが、

再発や別の病気も防げるのかなと思っています。「病は気から」の意味を噛み締めているこの頃です。

病院で知ることができると思いますが、

心臓の人工弁、特に機械人工弁へ置換した場合、身体障害者手帳が取得できます。

 

障害者手帳を取得した場合、細則は住んでいる地域の自治体により異なりますが、

・医療費の補助、無償化

・家庭用医療機器購入の補助

・公共施設、公共交通機関の利用料の補助

……などを受けることができます。

 

特に医療費の補助は、ワーファリンを常用する身にとってはありがたい。

1~2ヶ月ごとに検査、薬の処方を受ける必要があること、心臓以外の病気でも長期化する傾向があるので……。

 

障害者手帳の申請は、

1.病院にて診断書を発行

2.自分が住んでいる役所にて診断書を提出し申請書を書く

3.1~2ヶ月後に取得の可否通知が郵送されてくる

4.通知を持って役所にて受け取り

という手順です。

 

1.の診断書については、役所により規定の書式が用意されていることがあります。

入院・手術時に印刷して病院へ渡しておくと、退院時、スムーズに受け取れるでしょう。

2.以降、役所に行く際には診断書や通知の他に、本人証明書と印鑑をもっていくこと。

必要なものは自治体により違うこともあるので、不安な場合は役所へ問い合わせてから行きましょう。

 

障害者手帳は必ず取得しなければならないものではないですし、逆に条件を満たせば自動的に送られてくるものではありません。

持っていることで好奇の目を向けられることも多少はあります。

ですが、生活上のメリットは非常に大きいので、自治体のサイトなど規則をしっかりと読み、取得することをおすすめします。

人工弁を取り付ける手術を受けた1年後、今年の3月に胆嚢摘出手術を受けました。

人工弁にはつきもののワーファリンを飲みながら、外科手術を受けた体験期はあまりないと思うので、

少し書いてみようと思います。

 

まず、手術を受けるきっかけとなったのは、人工弁手術を受けたあとの1年間で2回ほど、胆嚢炎が起きたことでした。

2回目が発症した時に薬で痛みを散らすか、手術で胆嚢をとってしまうかの2択を示され、

爆弾を抱えているよりは......と思い、手術を選択しました。

 

胆嚢摘出術の場合、発症した直後に行うか、炎症が落ち着く2・3ヶ月後に行うか、になります。

私はワーファリンを飲んでおり、血が固まりにくい状態では受けられないため、

炎症が落ち着くのを待って、改めて薬を抜いた状態で受けるしかありませんでした。

 

入院前に発症したら、また落ち着くまで待たなきゃならない。

発症したときの痛みを考えると、病院からの入院許可の連絡が待ち遠しかったです。

 

入院後すぐに、ワーファリンより効果の時間が短いヘパリンという薬に切り替え。

24時間の点滴で投与して、状態が安定するまで待ちます。

CTスキャンなどの必要な検査は入院までに終えていたため、ひたすらベッドで待機(笑)

この期間が約1週間。

 

そして、手術。腹腔鏡手術というカメラを使い、小さな傷で済む手術でした。

術後は集中治療室には行かず、通常病棟に戻り、

ヘパリンとワーファリンを併用して術前の数値になるまで採血検査。

術後は2週間弱、採血を繰り返し、ようやく退院できました。

 

腹腔鏡手術では傷が小さいため、通常は1週間ほどで退院できますが、

ワーファリンを使っている場合、薬の調整で3週間かかっています。

 

退院したあとも傷口がなかなか塞がらず......。

キズパワーパッドを使いながら、術後3ヶ月で塞がってきました。

 

血が止まらないというのは、やはり厄介ですね。

心臓だけでなく怪我をしたときの、かかりつけ医を探したほうがいいのかなと感じました。

入院、そして手術の場合、多額の医療費がかかります。

その場合、ある程度の額=自己負担の限度額を超えた場合、

その分、保険からお金が払い戻される制度「高額医療費制度」というのがあります。

 

しかし、払い「戻される」とある通り、この制度を利用するだけでは、

退院時に高額のお金を一旦、支払わなければなりません。

100万円を超えることもあるそうで、ある程度の貯金がある人でも、

一度の会計でこの金額を払うのは不安になるのではないでしょうか。

 

そんなときに利用できるのが「限度額適用認定証」です。

この認定証を月初めに病院へ提出することで、ひと月あたりの医療費の支払いが定められた限度額内の金額に納まります。

自分が加入している保険組合を確認して、そちらへ申請書を提出すれば、すぐに届くでしょう。

心臓のような大きな手術の場合、入院前の検査もありますから、

手術すると決まったら、すぐに申請して病院へ提出すれば金銭的にかなり楽になります。

私の場合、申請書の内容自体、保険証の番号と住所だけとかなり簡素で楽でした。

 

注意点としてはあくまで「医療費」だけが対象であること。

入院中の食事代や部屋代は別会計です。認定証を出したからと、ランクの高い個室を選ぶと支払額が大きくなるので、ご注意を。

 

他にも任意で加入している民間保険がある人は、

入院時・退院時、そして手術を受けるとなった時に利用できるものがないか、

一度、調べてみるのがオススメです。

 

限度額適用認定証を解説しているwebサイトがあったので、以下アドレスを貼っておきます。

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g5/cat550/1137-91156

(限度額適用認定証をご利用ください | お役立ち情報 | 全国健康保険協会)

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat320/sb3170/sbb31709/1945-268

(高額療養費・70歳以上の外来療養にかかる年間の高額療養費・高額介護合算療養費 | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会)