かつて養蚕は「外貨獲得産業」の旗頭で、中でも北関東は養蚕地帯として知られていた。

 1930年の全国の養蚕農家は約220万戸、繭の生産高は約40万トンを誇り、生糸の輸出量は約2万9千トン。だが今は……。大日本蚕糸会によると、2021年の全国の養蚕農家は186戸。1位は群馬の83戸、栃木は18戸で2位、茨城は5戸だった。

 栃木県ではそのうち6戸が、小山市などの県南部に集まっている。

 JAおやまでは昨年、全国の約1割を生産した。JAおやま養蚕部会長の五十畑茂さん(74)宅では今、2回目の春蚕(はるご)が盛んに桑の葉を食べている。蚕室からは、ザワザワという音が聞こえる。蚕が繭を作り始める直前で、最も食欲が旺盛になっているという。

 梅雨の晴れ間を選び、妻の啓子さん(71)と2人で餌の桑の葉採り、蚕への給桑(きゅうそう)をする忙しい日々だ。「自分の飯より蚕の桑」と言い習わされてきた。桑畑の周囲にはナシなどの果樹畑もあるが、農薬がかかってしまうと養蚕には使えないため神経を使う。「今は使命感でやっている。先祖代々、受け継いできた仕事だから。おれの世代が経営として成り立つ最後の世代だと思う」と茂さん。

 蚕はウイルスに弱く、育てるのには技術がいる。

 石灰水で靴底を消毒し、繭をつくるための部屋(上蔟〈じょうぞく〉室)と蚕室は絶対に往来しない。衛生管理を徹底し、温度と湿度の管理に努めている。

 「蚕は風で育てろ」という。「蚕の様子をよく観察することに尽きる。生き物相手だから手が離せない」

 養蚕業は、1998年に蚕糸業法と繭糸(けんし)価格安定制度が廃止され、国からの支援が終わった。今は、大日本蚕糸会や自治体からの支援がわずかにあるだけだ。輸入生糸には価格面で勝てず一気に衰退し、今や「養蚕業の消滅阻止」の標語さえ登場するようになった。

 でも茂さんは言う。「苦労は多い。でも白い繭が採れた時のうれしさは格別。製糸工場で品質検査をして、高評価をもらえるとうれしいしね」。啓子さんも「蚕が育てられるのは2人が健康でいるバロメーターだから」と笑う。

 養蚕農家が減少する中、小山市の知的障害者の就労支援施設「フロンティアおやま」での養蚕は8年目に入った。今年は蚕室の遮光性を高めて面積を倍に広げ、一度に約7万5千頭の蚕を育てている。

 今年は4度飼育し、計750キロの繭を生産することを目指す。所長の阿久津圭司さん(50)は「蚕の作業が得意な人にやってもらっています」。障害がある人たちが、桑の葉採りや給桑などをテキパキと進めている。「養蚕をやめる農家から道具を譲ってもらって使っている」という。

 蚕室では蚕が桑の葉を食べる音が響いていた。乾燥中の繭は、真珠のような輝きをたたえていた。

 1900年に発表された長野県歌「信濃の国」にはこんな一節がある。「蚕飼(こがい)の業(わざ)の打ちひらけ/細きよすがも軽からぬ/国の命を繫(つな)ぐなり」。蚕糸業で名をはせた土地柄と、養蚕に関わる誇りが伝わってくる。時代は移り変わったが、小山市の養蚕家にも「お蚕(こ)さま」を育てる誇りがあった。


朝日新聞デジタル記事・2022年6月27日
https://www.asahi.com/articles/ASQ6V7D4ZQ6RUUHB001.html?fbclid=IwAR1ZBekL_D0868lH1PLOf9NL7IwB5JWB5RjZJd97mBmqPq4TX7XObOkteME

 

皆さん、おはようございます。


名古屋駅前で、「聞こえない人と聞こえる人のコミュニケーション」に関する打ち合わせを行いましたo(^-^)o。


先日、愛知県下5校の聾学校へ「AI音声認識文字変換システム」利用状況に関する令和4年度アンケート調査依頼に訪問した報告も行うことができました。


今後の展開方法についての議論も活発に行うことが出来ました。


お世話になりました皆さん、ありがとうございましたo(^▽^)o。

 


 

 静岡県トラック協会はこのほど、浜松市中区の浜松聴覚特別支援学校で交通安全教室を開いた。小学4年から中学3年の約30人が参加し、身近な危険について理解を深めた。


 同協会は長年、県内各地の学校などで交通安全教室を開いているが、聴覚特別支援学校では初めて。手話を用いながら事故防止策を伝えた。


 協会員が児童生徒の前で4トントラックを運転し、左折する際の内輪差による巻き込み事故や運転者の死角について説明。道路の危険箇所や交通事故の恐ろしさを訴えた。県交通安全協会浜松中央地区支部の交通安全指導員も自転車の交通マナーについて紹介した。


 同協会の赤坂登さん(41)は「悲惨な交通事故がなくなるように、これからも活動に努めたい」と話した。


あなたの静岡新聞記事・2022年6月23日
https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/1084048.html?fbclid=IwAR2UlTUaCVfVotujz7I4mtt5b2J8y0CG-g2d2jObgEJItG8s6ymZA6IfjOc