降雪が本格化する前にマイカーの擦り傷を直したいのですが、

結局カー用品店が一番手軽なんですかね。



今日は

ドライブマイカー

紹介していきます。







  こんな人にオススメ!

ハルキストな方

村上春樹原作の映画に懐疑的な方

西島秀俊が好きな方






  あらすじ

役者で演出家でもある家福悠介は脚本家で妻の音と暮らしている。

二人の仲はひとつ大きな秘密があったが、それを除けば概ね良好であった。

しかしふたりの間にある決定的な出来事が起こってしまう。

その二年後、家福は演劇祭で演出を担当することとなる。

その演劇祭では家福の体調に配慮したイベンターの判断で送り迎えに際してみさきという専属のドライバーを雇うこととなる。






  村上春樹を完璧に映像化!

日本が世界に誇る大文豪、村上春樹の小説の映画化です。


村上春樹著作の小説の映画は何本か観たことがありますが、

正直な感想を言えば「まぁ、こうなるよね…」というところ(もちろん僕が未視聴の作品に傑作がある可能性もあります)。


村上春樹の原作は、なるほど文学としては素晴らしい出来ですが、

いくつかの作品を除いてやはりあの独特の語り口や世界観あってこそ。


映像化して映画用の脚本にすると最早別物というか、

刺身で食うのがうまい魚をコンガリとソテーにされたような残念感が拭えません。


ではこの「ドライブマイカー」はどうなのか。


これはね、刺身ですよ。

極上の鮮度の刺身です。


原作「ドライブマイカー」は、短編集「女のいない男たち」の中の一作で、

基本的な設定やある程度の展開はこの原作から持ってこられています。


しかし原作が短編なのに対しこの映画は約3時間の大作。

当然オリジナルな展開を多数用意する必要がありますが、

それが悉く「村上春樹らしい」文脈で描かれています。


本作を撮った濱口竜介監督は大の村上春樹ファン、所謂ハルキストとのことで、村上春樹の著作を知り尽くしている人です。


そんな大ファンなら原作をそのままに映像化してしまいそうなものですが、

そこを映像としての美しさが最大限出るように大胆にアレンジ。


加えてオリジナル展開や設定も原作「ドライブマイカー」が収録されている「女のいない男たち」の中の他のタイトルから大部分拝借するという気の利いたフュージョンをしています。


同じ短編集に収録されているということで似たようなテーマに沿った作品ですから、混ぜあわせても大いに自然。

美味しんぼでも山岡士郎が刺身にベトナムの魚醤を使って料理対決を制したことがあります。それと同じ。


小説や漫画といった尺の異なる作品を映画化する時のひとつの手本が示されたといってもいいでしょう。


そして西島秀俊という名優の演技がこれでもかと光っています。


主人公である家福は少々無愛想ながら表向き穏やかで人付き合いも下手ではありません。

一方で内面は感受性が豊かで、偏屈なところもあり、こだわりが強い男です。


結果周囲の人間にはどこかミステリアスな雰囲気を感じさせるというバチクソにややこしい人間なのですが、

西島秀俊はそれを見事に演じています。


この西島秀俊の名演だけでも観る価値があると言えます。


上映時間は約3時間。

そこそこの長尺ですが、数々の賞を獲得した話題作です。


そしてそれらの受賞は伊達ではなく、話題に見合う名作であることは間違いありません。


是非お試しください!



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