室温18度未満で寿命が縮む

先日のモーニングショーで、放送されたものです

日本ではあまりなじみのない知識ですが、WHO（世界保健機関）で18度以上を推奨している

動画を見ていただければ、わかると思うのですが、室温が18度未満になると健康リスクが伴うというものです

私は建築の仕事をしているので、20年も前からわかりきったことでしたが、テレビで放送するということは現実を見始めたということです

この放送で紹介していないと思うのですが、室温を18度以上にするのではなく、18度以上に『保つ』ことが大事で、生活する住宅内部を18度以上に保つことが推奨されています

例えば、リビングが21℃で、廊下が10℃で、寝室が21℃で、脱衣場が10℃では意味がありません。生活空間に温度差があれば血圧が上がり下がりを繰り返すのでヒートショックを起こし、脳梗塞や脳卒中の原因につながる

これを解決する方法が『24時間連続全館暖房』の住宅です

しかしこの理想の建物を実現するには、暖房費がかさんでしまうため日本の住宅ではあまり浸透してなかったのです

私が建築の仕事を始めたのが20年前ですが、すでに『24時間連続全館暖房』の住宅は存在しました

それは『高気密高断熱』+『オール電化』というもので、暖房費を抑えるために断熱性能を高め、24時間暖房しても火災の原因になりにくい電気による暖房

私が関わった住宅はほぼ『24時間連続全館暖房』の住宅です

なぜ『24時間連続全館暖房』の住宅が浸透しなかったのかというと、数をこなす大手ハウスメーカーが『居所間欠暖房』の住宅を、温暖地も寒冷地も同じ建物を建て続けたから、それが当たり前となってしまったので『24時間連続全館暖房』はもったいないというイメージがついてしまったのです

私の地域でも『24時間連続全館暖房』と『居所間欠暖房』の工務店が二つに別れています

なぜ『居所間欠暖房』の住宅が今でも建設されるのかというと、室温18度未満は健康に悪いという知識不足と、高気密高断熱にする技術と知識不足と、お客様に対するコスト面での説明が足らないこと

モーニングショーの内容で、高気密高断熱にするには300万円建築コストが増加するとコメントがありましたが、あくまでも大手ハウスメーカーの価格であって、秋田市や仙台市程度であれば、40坪程度の住宅であれば断熱工事や断熱窓工事で200万円前後からで、プラス300万円ということではない。300万円あれば青森県などにも対応したり、トリプルガラスの窓を付けるなど、かなり強化もできる

ある程度高断熱化を強めて省エネ化しても光熱費がゼロになるわけでないので、太陽光発電などで創エネをすることをお勧めする

高気密高断熱住宅にすれば、冬も素足で過ごし(熱のバリアフリー)、無駄な壁や建具も必要なく（光のバリアフリー）、吹き抜けもできる開放的な住環境が可能になります

室内18℃未満