一般の方は『オール電化住宅』をどのようにイメージしているのだろうかと疑問に思ったりすることもある。

お客様と話していると、建設コストが高くなるというイメージがあるのだろうか。そのような話もよく耳にする。

建設コストが高くなるというのはソフト面(住宅設備)か？ハード面(建物性能)か？

実際住宅設備『給湯』に関しては、ガス給湯器、石油給湯器は安く、電気の給湯器エコキュートが一番高い。

『暖房機』に関しても、ガス暖房・石油暖房は安いが、どちらも床暖房は高く、エアコン暖房も安いがヒートポンプ温水暖房は高くつく。

『調理』に関しては、ガスが安く、電気のIHクッキングヒーターは若干高い。

『冷房』に関しては、ガス・灯油によるエアコンは普及していないので高く、電気による暖房エアコンと兼用することができるから電気が安くなる。

まとめると、住宅設備はガスは『リース』という選択もあるので安くできる。灯油は比較的安く済むのだが、タンクの設置などで多少幅がある。電気は給湯が高くつくが冷暖房が兼用なので大幅に高くつくということはない。ガス＜灯油＜電気のような関係と考えられる。

ハード面(建物性能)に関しては、どうしても火力の低い電気の暖房機はすぐに温まらないので断熱性能を上げる必要がある。よって建設コストは高くなる。

ガスや灯油は火力があるので、断熱性能を低くしても良いという理由にはならない。

例えばログハウスのような断熱性能が低い住宅は、どうしても灯油や薪ストーブなどの高火力の暖房機を必要とする。ただ単に光熱費のかかる住宅に今の時代住みたいだろうか？車と同じで低燃費の住宅を求めるのではないでしょうか。

ガスに関してはプロパンであれば、給湯や暖房にしてはいけません。都市ガスであればまだ我慢できるレベルですが光熱費が馬鹿みたいに高いので気を付けた方が良い。

建設コストをできる限り安くしたいというのであれば、ガス設備に断熱性能を落とすのが手っ取り早いです。

リフォームなんかだと、新築のような性能を持たせるのは不可能な条件に当てはまる場合があるので手段とします。

お客様の意向でグレードを下げたとしても、冬寒いだの夏暑いだの光熱費が高いだの必ずクレームにつながりかねないので、最低ラインを設けるハウスメーカーが多いと思う。

最後に、『オール電化住宅』のカテゴリーはワンランク上の住宅ではなく、最低限のグレードと考えても間違えではない。