突然ですが、以前私が見た夢の話を聞いてください。

といっても阿呆なほどファンタスティックな夢なので、お気軽に。

多少(大幅に)装飾されております。
本当に見た夢より大げさになっているところが少なくありません。

いえ、むしろ大半がそうです。

しかし大きな流れは、その夢のままです。

要するにフィクションだと思って、ほげーっと読んでください(^0^)

それでは少し長くなるかもしれませんが、
はじまりはじまり~♪



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私は世界の裏で暗躍するある組織のエージェントである。
その仕事は、各国の首脳部の動きを監視すること。

ある日、組織の上層部から私にひとつのメッセージが届いた。
その内容はこうだ。

「最近、日本が隠密裏に動いているようだ。
 どうやら、日本の首相K氏が、約70年前にタイムトラベルを行おうとしている
 らしい。
 その狙いは1945年8月に起きた、米軍による原子爆弾投下を回避すること。
 最新の調査報告では、あの二つの原子爆弾投下により、
 日本列島を構成しているプレートが壊滅的な打撃を受けており、
 数年後に日本列島は沈没するらしい。
 
 K氏は歴代の首相のなかで類を見ない、いわゆるやり手の人物だ。
 外交能力も優れているし、また内容を問わず、すべての駆け引きにおいて
 巧者である。
 周囲の人間も彼を推し、また彼自身もこの役を買って出たそうだ。

 歴史を変えることは許されない。
 しかし、ここで変えられた歴史も、この事を知らない者から見れば、
 それ以前の歴 史と同じように、単なる一繋がりの歴史として
 認識されるであろう。
 タイムトラベルによって歴史を大幅に変えようとする試みは今回が初めてだ。
 当局も、ここで変えられた歴史が将来どのような事態を引き起こすのか、
 明確に想定できないでいる。

 よって君には、彼とともに60年前の日本にタイムトラベルし、
 彼の動向、またそれによって変わっていく歴史を調査、報告してもらいたい。
 指令内容は以上だ。直ちに本部に来たまえ」

さて、困ったことになったと私は思った。
現在の科学力では、タイムトラベルは未だ確立されていないはずだ。

いや、困ったことはそういう事ではない。
眠りから覚めてまだ5分しか経っていない。私は未だにベッドの中だ。

思考が行きつ戻りつする。
完全に目が覚めていない証拠だ。
いや、覚醒していても同じか。

夢を見るように、手軽に過去や未来に行けるものなのか。
そういえば物質のタイムトラベルは、もうほとんど実用段階に達していると聞いたことがあるような気がする。
物質の存在の位相を時間軸に沿ってずらす方法が発見されたとか。
興味のない内容だったために記憶がおぼろげだ。
では人間のタイムトラベルも理論的には可能だということか。
しかし、物質を過去に移動させることができても、記憶や思考のすべてがそのままであるという保証はないのではないか。
だが、組織上層部が掴んだ情報が確かなもので、
また上層部から届いた私に対する指令も確かなものであるならば、
タイムトラベルは裏の世界ではすでに確立されていたテクノロジーだということか。
その真偽を確かめるだけでも面白い。
私は今回の仕事に少なからず興味を抱き始めた。

といっても、私には指令を断る権利は与えられていない。
私にあるのは義務だけだ。
ならば、どんな指令であれ、楽しむしかないと最近の私は考えている。
人間は如何なる事にも慣れる生き物だ。
殺人や、戦争にすら慣れてしまう。
だから、ただ従うだけの日々にも、いつかは慣れるだろう。
そう考えること自体、この現実に慣れ始めている証拠なのではないか。

寝起きの靄の立ち込める頭のなかで思考が飛躍していく。
そう、私に許された自由は、思考の自由だけだ。
自由を奪われた(そもそも自由であったのか)身体は、すでに準備を終えようとしていた。


to be continued…