「孤立性心筋緻密化障害(INVM)」
心筋の形態的特徴から付けられた俗称と思われます。
この病気は、左心室の心筋の構造異常で、過剰な網目状の
肉柱と深い間隔が特徴です。
要するに、心臓の筋肉がスポンジの様に細かい隙間だらけに
なっているのです。
そのために、心臓の収縮力が低下したりすることがあります。
また、中には顔貌の異常や発達の遅れが
見られる事があるようです。
しかし、程度は様々で、心臓のごく一部に限局していれば、
まったく無症状に経過することもあります。
日本では、97年までの全国調査で、27人の報告があり、
兄弟や親子で同じ病気だった例もあります。
ただ、これらの人達は、何らかの症状があって
見つかった場合なので、実際にはもっと多くの人に
このような心臓の状態があると思います。
原因は、詳しくはまだ判っていませんが、
どうも胎児期の心臓がそのまま
成長しないで、残っている状態だということです。
治す事はできませんが、心臓の動きが悪くなるような
兆候がでたら、飲み薬で対処することになると思います。
(うちの子は毎日飲んでいます)
重症でなければ、この心臓とうまく付き合っていくことを
考えるのが良いと思います。
この病気もまだまだ不明な点が多く、これからいろいろ
研究されていくところです。