今回も、前回に引き続き空手バカ一代では無い話し。
しかし流れは空手バカ一代なので題名はそのまま。
空手バカ一代の後、
「四角いジャングル」
が連載された。
小学生の僕は、床屋の待ち合い席に置いてあった
「少年マガジン」
を読んでいた。
そこには、ブロック3段を重ねて正拳で割る
「ウィリー・ウイリアムス」
が出ていた。
ウィリーの事は既に
「地上最強のカラテ」シリーズで知っていた。
熊殺しであり、モンスターマンを倒したアントニオ猪木に挑戦している事も知っていた。
しかし、四角いジャングルのマンガは知らなかった。
題名からして、アフリカやアマゾンの動物ものだと思った。
しかし内容は格闘技ものであった。
ウィリーのファンでもあった僕は床屋や歯医者に行く度に、古いものから何冊も置いてある少年マガジンの四角いジャンルのみ読みあさった。
ウィリー対猪木を中心に様々な格闘技の世界が画かれていた。
大変面白かった。
バックナンバーの少年マガジンを読み終えた僕は、第1巻から買い始めていた。
少年マガジンも毎週立ち読みしていた。
毎週ワクワクして読んでいた。
小学校6年の1980年2月27日、とうとう蔵前国技館でウィリー猪木戦は実現した。
朝から緊張していた。
神様に柏手をうってお願いした。
「どうか猪木がウィリーに倒されますように・・・・・。」
グローブを着けるからといって極真カラテがプロレスに負ける訳にはいかない。
当時の僕にとって極真の人はヒーローであり、全員善い人、愛すべき人。
プロレスの人は全員悪人。敵であり憎むべき人であった。
結果は残念ながら引き分け。
大変悔しい思いをした。
僕が極真の門を叩いたのは、それから半年後の事である。
極真が揺れに揺れていた時代の、真っ只中であった。