新宿駅前店では
楽しい事も多かったが、
自分の未熟さから人間関係に悩まされ続けた。
もちろん、全員と合わなかった訳では無い。
主任の方や、エルダーの方々、派閥と関係無いレジの女性社員・・・・。本当に良くして頂きありがとうございました。
そんな新宿駅前店も改装の為、皆移動になった。
僕は渋谷店に移動する事となった。
渋谷109の真向いだった。
店頭ではよく道を聞かれた。
「109どこですか?」
「後ろ振り返って下さい。上を見て下さい。109って書いてますね。そこです(笑)。」
そんな笑い話の様な事も多かった。
僕は店頭でスニーカーの担当者になった。
初めての部門責任者だった。
新宿駅前店では、靴の販売はしていたものの何故か靴に関わる仕事(補充や単品管理、展示会回り等)をさせてもらえず、弁当係や傘係だった。
僕より後に入った新入社員の方が、靴の仕事を担当していた。
やりたい事もさせられず、店長からは誤解され、女性スタッフからはほぼ総スカンにあい、本当に嫌だった。
だから、渋谷店でのスニーカー担当は大変嬉しい事だった。
やる気が好転。アメリカ屋靴店グループでスニーカー専門店も含め、スニーカー部門全国一位の売上を誇った。
バブルの頃で、12月のクリスマス前の日曜日ともなれば、渋谷店一店舗で1000万円以上の売上だった。
店内は満員電車の様に混雑していた。
道を聞いてくる人から「何かバーゲンでもやってるの?」
あまりの混雑ぶりに、そんな事も聞かれる程だった。
その店頭だから、売れて当たり前ではあったが・・・。
人間関係も良好で、新宿駅前店とは天と地程の違いであった。
店長も楽しい方で、本当に楽しい日々だった。
靴屋時代もプロテインは飲んでいたが、一度プロテインの缶をロッカーに仕舞い忘れ、休憩室のテーブルに出しっぱなしで現場に出ていたら、
「大長。お前無言の圧力を掛けるんぢゃ無いよ!プロテイン・・・・・。」
「あっ!」
「プロテインが目の前にあると緊張してゆっくり飯も食えないよ。」
「すみません。今、しまってきます!」
「今度から、お前の個人売上が良かったら、ドーピングチェックするからな(笑)」
プロテインに対しドーピングとは、微妙に引っ掛かったが、爆笑した。
こういう細かい楽しい会話は本当に覚えている。
営業に来ていた業者さんに「今度〇〇を50足位入れて下さいよ。」気軽に言った言葉が現実となり、大量入荷した。
自分の言動に責任を持たなければいけない。
そう実感したのもこの頃だった。
楽しい渋谷店では、社員旅行も楽しかった。
楽しいと、アイデアもいろいろ出てくる。
普段の仕事着は、スニーカー担当だったので割合ラフである。
ワラビーに綿パン、カジュアルなシャツにノーネクタイだった。
通常社員は革靴にスラックス、ワイシャツにネクタイだった。
社員旅行だからこそ、ジーンズ等ラフな服装になるが、僕は違っていた。
皆を驚かせようと、
当時コロッケが千昌夫のモノマネをしていた格好、
グレーのスーツにコート、ゴムの長靴で社員旅行に参加する事を、
前日の仕事中に思いついた。
社員旅行へは、新宿駅からバスで向かったと思うが、
よくその格好で山手線に乗って集合場所の新宿駅まで行ったなぁと、今になって感心する。
集合場所に現れた僕に皆は、やんややんやの大喝采!
他店舗の方々は不思議そうな顔をしていた。
バスの中で、マジックで額にホクロをかいた。
そんな楽しい渋谷店も、新宿駅前店が完成する間の一時、約一年間だけだった。
またまた、ほぼ同じメンバーで新宿駅前に戻る事となった。
嫌で仕方無かったが受け入れるしか無かった。
続きはまた。
