24


ボードを海へ浮べて、沖へ出る。


水がまだ冷たい。


日曜の午前中。


マイは来ていない。


最近ずっとマイが見ていて、集中して波に乗れなかった。


気にしないようにしてたけど……。


『マイが幸せになれば、それで良いと思ってるんだ』


本当に?


波が来る。


慌てて立ち上がって波に乗る。


頭からマイやノリ、マサが薄れていく。


けれど、完全には消えてくれない。


顔にかかる飛沫。


しまった!


バランスを崩して海へ放り投げられる。


海の上へ引っ張り上げられて、まだ上へと上りきっていない太陽を見る。


……。


何も考えたくなくて、波に身を任せて浮かぶ。


なのに、三人の顔が頭を支配する。


好きな人が幸せになればそれで良い、って。


本気で誰かを好きになったら、そんな風に思えるのかな。


オレには分からない。


オレが誰かを好きになったら……想像もつかない。


……マイが幸せになったら、ノリも幸せになる?


本当に?


どこかで、ノリは泣くんじゃないか。


もう泣いてるんじゃないか。


それでも、マイの為に力を貸すって。


伝える事もしないで。


それって、本当に好きなのか?



……オレ、どうすればいいんだろう。



続く