足を水に浸す。


うはー冷たい!!


ボードを水の上に浮かせて、沖へ向かってパドリングを始める。


水をかく腕に、水の重さを感じる。


これだよ、これー!


「久しぶりだから、最初から飛ばすなよー」


リョウイチが島に帰ってきて、海に連れてきてくれたのだ。



波待ちをして立ち上がる。


足の裏に伝わる、波がボードを押し返す感覚。


体中の毛が逆立つ。


波が作り出す眩しいトンネル。


その中を走るボード。


水しぶきが体中を弾き、濃い潮の匂いが耳の横をものすごい勢いで流れていく。


何もかもが研ぎ澄まされて、無になっていく自分。


最後はお決まりのワイプアウト。


ゴボゴボと体を包む白い泡。


キーンという音が耳をつんざく。


リーシュコードに引き上げられて、顔を波の上に出せば、


太陽が高い位置でオレと海を照らしている。


眩しい!


見えるのは、グリーンの海と、白い波と、晴れた空と、ボードだけ。


それ以外、何も目に入らない。



何度も同じ事を繰り返す。


その度に、胸に溜まった嫌なモンが削られて真っ白になっていく。


海ってすげぇな。


浄化作用だっけ?


オレの気持ちまでキレイにしてくれる。


いつもこんな気持ちでいれたら良いのに。


あー楽しい!


海とボードさえあれば、オレは何にもいらない!


海って最高!




続く