2


仕事がらみの人から、海外アーティストのライブチケットを貰った。


2枚。


やったぁ、このアーティストのライブ一回観てみたかったんだよな。


あと一枚、誰と行こう?


あ、アイツ好きって言ってなかったっけ?




仕事が終わって、すぐに電話をした。


「今度の金曜なんだけどさ、ライブのチケット貰ったんだけど、行く?」


「ライブ? 行く!」


「ふふん、やっぱりな」


「え?」


「今度の金曜ってクリスマスイブだぞ。何の予定もないのかよ?」


「悪かったね予定が無くて。そう言うアンタだって予定ないんでしょ?」


「悪かったな予定が無くて」


「あっはは……はぁ」


「何だよ? 今の溜息」


「せっかくのクリスマスなのにねぇ」


「お互いになー」


「んじゃライブで盛り上がって、その後もつ鍋でもお腹一杯食べますか」


「いいね。熱燗も飲むか」


「渋いね」


「クリスマスっぽくねーなぁ。しゃあないか」


「ケーキ食べれば良いじゃん。パウダーシュガーがかかったクリームたっぷりのケーキ」


「顔でか?」


「えー! ヤだよ」


「俺もヤダ」


「顔面ケーキはあの人に任せとけばいいでしょ?」


いつも巻き添えを食らって、顔をクリームだらけにしてるアーティストの顔が浮かんで、噴出した。


「じゃあ、近くなったら待ち合わせ決めよっか」


「OK……あっ、ドレスコードあるぞ」


「え? どんな?」


「えーとね……セクシー&ダンディ、だってさ」




前日にメールする事を伝えて、電話を切る。


どんな格好してくるかな。


アイツの事だから、三つ揃いのスーツに蝶ネクタイでもしてくんじゃないか?


「だってダンディでしょ?」とか言って。



甘いクリスマスとは程遠いけど、楽しい夜になりそうだ。



続く