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「お前等べったりなんだな」



後ろから声が響く。


この声は……。


「エノヤン」


何してんだこいつ、こんな時にこんなとこで。


振り返ったタイチが、うんざりって顔をして横を向いた。



「チアキ、そんなヤツ放っといて、オレとゲームしようぜ」


「いや、今日はいいよ」


「お前! 最近ずっとそればっかじゃん! 今日ぐらい付き合えよ!」


もー空気読めよ。


「んじゃあ、明日にしよ?」


「今日だよ」


しつこいなぁ。



「俺帰る」


そう言ってタイチが歩き始める。


「ちょ、待てよタイチ」


「帰るヤツなんか放っとけばいいだろ?!」


「遊びたいって言ってくれてんだから、遊んでやれば?」


背中を向けたままタイチが言い放つ。


その言葉にエノヤンが反応してしまった。



「お前さぁ! 生意気なんだよ、転校生のくせに! チアキとオレはずっと一緒にいたんだぞ!」


無言で歩き続けるタイチ。


とりあえずタイチを追いかけ始めたオレの後ろから、エノヤンが怒鳴る。



「お前ら付き合ってんじゃねぇの?! 男同士で気持ち悪ぃ! 


あっ、そうか! 守山ってオカマなんだよな?! 女役やってんだろ、きもーい!!」





タイチの足が止まる。


ゆっくりと振り向いたタイチの顔が、何時にも増して青白くなっている。


今まで見た事ないような鋭い目で、タイチがエノヤンを睨みつけた。




続く