旨っそう!


料理にがっつく俺を、傍でじっと見てる。



「あんた、何してる人?」


「……」


「ただの旅行者?」


「まぁ、そんな感じ」


「ふーん」


「何で?」


「……何となく」


「あ、そ……名前何て言うの?」


「いきなり何?!」


「飯食いにくるから、知っとこうと思って」


「……レイナ」


「レイナって言うのか、覚えとくよ」


「別に忘れてもいいよ」


「レイナちゃーん、出来たの運んでー!」


「はーい」



変わってんなー。


ちょっと面白い。


暇つぶしにいいかもしれない。


本当は暇つぶしなんてしてる暇はないけど。



遠くから、波の音。


肩に少しだけ力が入る。



海に向き合うのが、俺はまだ、怖い。



レイナの引き締まった小麦色の足首を見ながら、ぼんやりと波の音を聞いていた。




続く