花吹雪が止み


葉桜になる前の


ほんの一瞬


風が強く吹く中で揺れる枝


守るものもなく心細いまま


空へその手を伸ばす



雲を掴める訳でもなく


何も触れるものがないまま


強い風だけが指の間をすり抜け


体の中も通り抜けていく



誰かに傍にいて欲しい


何も言わずに


ただ隣にいて欲しい


冷え切った背中を


その温もりで温めて欲しい


凍りついた気持ちは


涙すら流せない



願いは叶えられないまま


もうすぐ新緑の季節



ざわつく思いは満たされないまま


もうすぐ新緑の季節



守るものもなく心細いまま


その指は空気だけを掴む



早く青空が見たい




『繰り返す一瞬』