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しばらくバタバタと仕事に追われて、やっと参加できた花見の会。
川沿いに植えられた大きな桜は、川の水面まで枝を伸ばしその美しい姿を映している。
春の風に桜の花びらがひらひらと舞い散り、たくさんの人たちが行き交う。
目は意識的に彼を探し発見し、私はホッとするような気持ちで緊張する。
いつものようにジリジリとソワソワと、楽しく寂しい時間が流れていく。
酔っ払った振りをして、隣に座り込む。
何を話したのか覚えていない。
ただ楽しくて、夢中で話をして笑った。
周りなんか見えない、彼しか。
優しく見つめられているのが嬉しくて、桜の花びらのように舞い上がっていた。
トイレの鏡を見て、思わず舌打ちをした。
興奮の為に顔が紅潮して、目が軽く血走り潤んでいる。
恋をしている女の顔だ。
気がついただろうか。
皆酔っている。
私も酒に酔ったと思っているはずだ、きっと大丈夫。
頬に水をつけて冷やした。
続く