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控え室のモニターに、舞台正面と客席が映る。
客席にたくさんの人が動いている。
開場した。
もうロビーには出られない。
控え室はダンサー達の興奮が渦巻いて、空気が薄くなっている。
緊張で軽く貧血を起こして、何か吐きそう。
水を飲む。
胃の形に冷たさが広がる。
お腹空いてんのかな。
バナナを食べる。
お腹が落ち着いて、気持ちも少し落ち着いた。
暗かったモニターから、明るい照明と音が流れてきた。
一組目のキッズクラスの発表が始まった。
心臓が音を立て始める。
落ち着かない気持ちと、ふわふわする体と、上手くリンク出来ない。
ゆっくりとストレッチをして、体を温める。
雑念を払う為に、ヘッドフォンのボリュームを上げて、音楽に集中する。
イメージトレーニングをする。
音を良く聞いて。
一つ一つの動きを丁寧に。
そうして、音に乗る。
音を体に通す。
ライトの中で光り出すシルエット。
大輝の後姿。
きっと、私の傍で大輝も踊る。
踊り終わったら、私はきっと変わるだろう。
もっともっと、ダンスが好きになる。
もっともっと、音が好きになる。
もっともっと、光を好きになる。
ステージに立つ事が、私の生き方になる。
ワーカホリック、それも良い。
「初級SHINYAクラス、袖にスタンバイしてください」
そっと、目を開ける。
気持ちは落ち着き、頭は冷静になっている。
反比例するように、体の芯が燃えている。
今まで知らなかった私が、目を覚ました。
続く