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「起きなよ、ちょっと!」
……?
え……やばっ、寝ちゃってた?!
「もう少しでゲネ始まるよ。目覚ましとかないと怪我するよ」
「あ、ありがと」
時計を見る。
げ、30分くらい寝てたんだ。
うーん、すっきりしたなぁ。
「つかあんた大物すぎ」
……笑われた、恥ずかしい。
ステージから音楽が聞こえてきた。
楽屋のモニターに、一組目のステージが映し出される。
明るい照明の中、ちっちゃな子供たちが元気一杯跳ねている。
キッズクラスだ。
「キッズって、踊ってるだけで可愛いよねぇ」
「あらら、あの子泣き出しちゃった」
「ホントだ。それもまた可愛い」
次のクラスがステージに上がる。
タップクラス。
生演奏のギターと、一人のダンサー。
ギターが盛り上がると共に、ダンスも激しくなっていく。
そして10人ほどに増えて、タップの音だけが響く。
一音も乱れず、同じ音で全員がリズムを刻む。
次々とステージが終わり、モニターに映し出されるダンサー達が、楽屋に帰ってくる。
「初級SHINYAクラス、袖にスタンバイしてください」
心臓が跳ね上がり、顔が熱くなる。
うわぁ、ステージに立つんだ。
なんだか逃げたい。
皆の後に付いて、ステージの袖に佇む。
音を良く聞いて、踊るんだ。
照明がブルーになる。
ステージに出て、立ち位置を確認して、曲が鳴るのを待つ。
手の震えが止まらない。
大音量で曲が流れる。
ビックリして、慌てて動き始めた。
続く