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オーディションの結果は……まぁ、一次で落ちたよね。



自分のダンスが終わった後、やっと冷静に他の人のダンスを見れた。


クラブイベントの常連の人や、アーティストのツアーダンサーをしている人もいた。


もちろん、私くらいのレベルの人もいた。



そして、それを見る大輝。


穏やかな雰囲気やにこやかな表情は崩さないけれど。


目だけが真剣に冷静に、一人一人のダンサーを見ていた。


あの目で、見られたのか。


改めて緊張し始め、背中がぞくぞくした。



あの目、ライブで見た事ある。


SHINYAさんや安藤さんがソロを踊ってる時、あんな目をして見ている。


ディレクターの目、か。



SHINYAさんも、元々クールな感じに輪をかけて、吟味するように見ている。



二人の目が、同時に同じ人を見続ける時があった。


色んな人がいたけれど、きっと気に入ったか、気になったか、だろう。



私も同じように、ダンサーを見続けた。


心惹かれた人、思わず目がいってしまう人。


大輝をSHINYAさんを見る。


二人とも私と同じ人を見ている。


視線を惹き付ける魅力、華。



そして、私の目を惹いたダンサーは、殆んど第二次審査に残った。



第一次審査で落ちたダンサーに向かって、大輝が挨拶をした。


「今回は一緒にステージを作る事が出来ませんでしたが、


これに懲りず、またこういった機会がありましたら、是非いらしてください。


僕はこれからも、より良い、素敵なパフォーマンスを作り続けていきたいと思っています。


皆さんの力をお借りしたいです!


これからも大輝をよろしくお願いします!」



……何て良い人なの、大輝ったら。


やっぱり一緒のステージに立ちたい!


いつか絶対立ってやる!



本当は残って第二次審査の様子を見たかったのだけれど、落ちた人間は外に出されてしまった。


ちぇ。



それにしても刺激的だった。


こんな風にオーディションって進んで、こんな風に皆自分の魅力でチャンスを勝ち取っていくんだ。


私もどんどん受けて、どんどんチャンスを掴んでやる!



その前に、上手くならなきゃね。


レッスン行ってこようっと。



続く