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バーネットでマユと二人、花を選び始める。
マユが卒業祝いに、花束が欲しいと言ったのだ。
オーナーがお祝いに花代を出してくれると言ってくれたから、
値段を気にせずに選ぶ。
マユをイメージしながら、花を選んでいく。
強引で力強くて。
とてつもなく優しい。
ビックリするほど、か細く見えるときもあって。
たくさんの顔を持つマユ。
きっと、良い女になるだろう。
出来た!
自分的には100点だ。
一瞬黒澤さんの「75点」の声が頭をよぎる。
俺自分に甘いのかな。
マユも出来上がったらしい。
差し出されたのは、カーネーションと薔薇を中心に、
赤い花ばかりのダイナミックな花束。
「大輔には赤が似合う。赤い薔薇は情熱。
カーネーションは純粋な愛。
大輔はクールな振りして、本当はものすごく情熱的なんだよね」
そんな風に俺を見てたのか。
「大輔君が作ったのも素敵ね」
まだ蕾の、中央が薄いピンクの白い薔薇を中心に、
同じく白い大きい花を合わせて、
スパイスに、ワイルドストロベリーを入れた。
「蕾の薔薇は可愛らしさでしょ。白い薔薇は清らかな愛、純粋。
マユちゃんに似合うわね」
「ホントに可愛い……大輔の中で、私はこういうイメージなんだね。
ありがとう」
マユが持つと、マユもブーケも本当に可愛らしく見えた。
お互いの花束を交換して、写真を撮ってもらう。
照れくさそうに笑う俺と、嬉しそうなマユ。
オーナーが涙ぐむ。
「本当に大輔君、明日から店に来ないのね。寂しくなるわ」
「大丈夫ですよ、マユがいますから」
「そうですよ、私がいますから!」
「そうねそうね……頼りにしてるわ」
オーナーに挨拶をして、バーネットを出る。
少し歩いて、振り返る。
初めて黒澤さんに出会った場所。
あの日、お袋へのプレゼントを探していなければ。
黒澤さんが休みだったら。
出会えなかった。
もしかしたら、出会わなった方が良かったのかもしれないけれど。
黄色のブーケ、今でも覚えてる。
あの夜、俺をふんわりと温かい気持ちで包んでくれた。
その時からきっと、俺は黒澤さんを好きになっていたんだ。
バーネットと、入り口に佇む黒澤さんの幻を、目に焼き付けた。
続く