私が、何気なく言った。


「いつ、大阪、帰ろうかな~」


まだ、帰省する日程を決めていなかった。

そろそろ、考えないと、と思っていた。

そこで出たのが、上の言葉。



そばに居た、イチゴが言った。

「ママ、なんで、

 大阪に帰る・・・って言うの?

 行く・・・じゃないの?」



私、

「ママのおうちは、大阪だもん。

 そら、帰る・・・でしょ!

 イチゴは、大阪に帰る・・・じゃないの?」



イチゴ、

「だって、あたしの家はここだから。

 大阪は、やっぱり、行く・・・だよ。」




ん~、




なんだかな~。





ウチは、ダンナも私も大阪人だ。

最初、転勤してきた時も、長居するつもりは無かった。

だから、子供にも、小さいときから、

大阪弁や、大阪の文化を、意識的に教えてきた。



もちろん、転勤で関西圏に戻ったときに、

東京弁じゃ、絶対にいじめられるから、

という理由もあった。



でも、何より、

自分達が育ってきた大阪という場所への

愛情と誇りがそうさせたんだと思う。



自分達の子供も、大阪人として育てる。

それが、我が家の子育ての基本でもあった。



幼児の頃は、無理かとも思ったが、

イチゴは最近、あふれ出すように、

流暢な大阪弁をしゃべれるようになってきた。





それでもやっぱり、




横浜生まれ、東京育ちでは、

東京人にしかなれないのかしら・・・




「大阪へは、行くでしょ・・・」

何気ない一言で、

娘がとても遠くに行ってしまったような、

さびし~い気持ちになってしまいました。