④の続き…


美容院での発症から2・3日後、頭の痛みや顏の赤みもようやく消えた。


今となれば、ここでしっかり病院へ行っていれば、
もしかしたらここまで長く苦しむ事は無かったかもしれない。


この時の俺は病院へ行かなかった。


だって、たった3日ぐらいで治ってしまったからだ。


『やっぱり、あの店のパーマ液が合わなかったみたいだな。』
そう軽く解釈した。


でも、あの頭の痛みや顏の腫れ、そして何より自分のパーマの似合わなさで、
二度とパーマはかけないでおこうとは思った。


しかし、髪を染めるのは辞めなかった。


やっぱ周りの友人や、同年代の人はお洒落にしてる。


パーマは無理だが、
市販のブリーチなどを使って染めるのは、今までも散々やって来たので、特に抵抗はない。


だが美容院以来、俺の体質に変化が起きはじめていたんだ。


パーマをかけてからしばらく経ち、ようやくパーマも無くなって来たので、髪を染めようと思った。


薬局へブリーチを買いに行く。店内を見回し、そしてお気に入りのブリーチを買って、また家に戻った。


慣れた手付きで用意をして、いざ脱色に入ろうとブリーチ剤が乗ったクシを髪に持って行く。


その時、一滴のブリーチ剤がクシから落ちて、俺の頬に垂れた。


すぐにクシを置いて、近くにあったティッシュで拭こうと思い鏡を見ると、

頬をつたり下に垂れて行くブリーチ剤の跡が、白く粉を吹いている。

しかもピリピリ痛い。


今までの脱色時にも、多少の痛みなどは経験あったが、今回はどうもおかしい。


痛みの種類が今までと違う気がするのだ。


『何だこれ…?』


初めての経験だからとても不安になった。


急いでティシュで拭き取る。


すると痛みは残るが白い粉は一緒に消えた。


『また現れるかも。』
そう思って少しの間、鏡の自分とにらめっこ。


2分ぐらい経過したが、白い粉は出て来ない。痛みも時間と共に和らぐ。


『やれやれ…。よかった。』
少し安心した。


εー(;ーωーA フゥ…


またクシを持ち、今度は慎重に髪の毛に付ける。
それから、まんべんなくクシで髪の毛をとかして行く。


一通り付け終わり、少し待つ事に。


俺のしたい色までは、約20分ほど放置しておく必要があった。


その間、テレビを見ながら暇を潰していた。


そして半分の10分ぐらい経った頃。


頭皮の痛みが増す。


気になり鏡を見ると、頭皮の痛さに加え顔面の赤みも再出現していた。


しかし美容院の時とは症状が違う。

痛みは強いし、赤くなってる面積も広がってる感じがする。


先程、一滴だけ垂らしてしまったた頬のとこも、白い粉ではなく赤い帯状の跡が出現していた。


さすがにヤバイと思い、急いで風呂場に行き、即座にシャワーで洗い流す。


その時も、また一つの異変に気が付く…。


頭に付着してるブリーチ剤をシャワーで流し、それが自然に体に垂れて来る訳だが、
流れて来るブリーチ剤が、直接かかってる部分がヒリヒリと痛い。


とりあえず、我慢しながらブリーチ剤を落とし、普段より念入りにシャンプーをした。


全身を洗い終わり鏡の前に立つと、顏以外にも首や胸などの一部が薄くだが赤くなっていた。


『どうも様子が変だ。俺の体、一体どうしちまったんだ。』


ここでブリーチを買いに行った時のことを思い出した。


薬局の店内を見回してた時に、
[肌荒れには〇〇がよく効く!]
のように書かれたノボリが立っていたのだ。


たぶん美容院で肌が荒れてから、無意識にそういうのに目が行ってたのかもしれない。


『どう考えても変だし、すぐに買いに行こう。』
と思った。

服を来て、顏が赤くなってるため帽子を深めに被って、小走りで薬局へ向かった‥。




ここから、塗り薬という物を使い出すようになって行った。


もしここで、薬局じゃなく皮膚科に行くという選択が出来ていれば、
もしかしたら何かが変わってたかもしれない。


当時の俺は、眼下・内科・外科などは通った事があるものの、
皮膚科というのは、あまり馴染みが無かったせいもあって選択肢に出て来なかったんだと思う。


この先しばらくの間、この市販で売られている様々な薬に、振り回される事になる。



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