※各種アレルギーの代表的疾患より。


【円形脱毛症】
Ⅱ型アレルギー。
円形脱毛症(えんけいだつもうしょう、通称:十円ハゲ)とは、頭に十円玉大の脱毛部分が出来る病気の事である。
一般的に男性型脱毛症とは原因が違うため区別される事が多い。


【症例】
《単発型》
円形脱毛症としては最もポピュラーな初期症状で、何の前触れもなく頭髪に丸い脱毛部分が出来る。大きさは様々だが十円玉サイズで発見されることが多い。
脱毛する前兆として痒みや大量のフケなどが生じる場合もある。

《多発型》
単発型から症状が進むと脱毛が2箇所以上の場合に渡って出来る多発型になる。脱毛部分同士が結合して大きな脱毛面積になる。
この段階から髪の毛に限らず全身のあちこちに出来ることもある。

《全頭型》
多発型から症例が進んだもので、脱毛部分同士がいくつも重なり合って髪の毛のみ全て抜け落ちる。

《汎発型》
さらに悪化すると頭髪のみならず、髭・すね毛・陰毛など、あらゆる体毛が抜け落ちるのが汎発型である。単発型からみるとかけ離れた症状であるが、いくつもの脱毛部分が重なって全身に及んでいることから紛れもない円形脱毛症である。
治療の予備後が悪いのもこのタイプである。全身脱毛症とも呼ばれる。


【発症】
生後まもなく~幼児期・一次成長期・二次成長期・成人後に発症することが多い。特に症例が多いのが二次成長期までに発症したパターンで、治療の長期化により完治の難しいタイプとされている。


【原因】
原因はまだよく分かっていないが、次のような原因があるとされている。

《アレルギー性》
円形脱毛症の病毛部にリンパ球が多く集まってきている事から、自己免疫異常により毛根を攻撃しているのではないかと考えられている。特に他のアレルギー疾患(アトピー性皮膚炎や喘息など)と円形脱毛症の合併には統計的有意差があると言われており、これらのアレルギー疾患が円形脱毛症と深く関わっていると推測されている。このタイプは症状が重くなる傾向があり完治が難しいとされている。

《非アレルギー性》
円形脱毛症は古くからストレスによって発症すると言われており、特に成人後に発症したものは非アレルギーの人が多いことからストレスによるものが多いとされている。ストレスやプレッシャーが無くなれば治癒するため短期で完治することが多い。


【治療】
セファランチンが健保適用であり、内服ないし静注が行われる。アトピー性皮膚炎同様、内服ステロイド剤など免疫抑制剤の投与により大幅な改善が見られるが、長期にわたるステロイドの内服は胃潰瘍などの副作用があるため、一般的には塗り薬のステロイド剤で様子見をする事が多い。しかし、外用ステロイドの病巣レベルまでの浸透性はさして高くないためか、塗り薬の効果はいまひとつの観がある。

円形脱毛症は、痒みや痛みなど日常生活に障害を及ぼすような影響がないため軽視されがちだが、頭髪や体毛を全て失うというのは本人にとってショックが大きく、引きこもりになったり、他人の視線に恐怖を覚える視線恐怖症や対人恐怖症になるケースが多く、それがまたストレスとなり治療の妨げになってしまう事もあり、治療には周囲も気遣う必要がある。