今からさかのぼること20年数年ほど前。


当時、俺は小学生だった。

たぶん4・5年生ぐらいだったと思う。


普段と変わらず学校に行き、仲の良い友人と下校。


両親は共働きで、俺は鍵っ子だった。


夕方になるまで家には誰もいない。


弟が1人いるが、まだ小さく保育園。母親が仕事帰りりに直接迎えに行っている。


その時一緒に下校していた友人も、俺と同じ鍵っ子。


(友)「うちに来て遊ばない?」
と誘われた。


『まぁ母親が帰るまでは良いだろう。』と思い


(俺)「OK、遊ぼうぜ!」
と、そのまま友人宅へ。


部屋に入ると、当時新しく発売になったゲームがあった。


(俺)「すげ~!やらせてやらせて♪」
俺もテンションが上がり、友人と新ゲームに熱中。


しばらく経つと、窓の隙間から1匹の猫が入ってきた。


(俺)「あれ、お前んち猫なんて飼ってたっけ?」
と友人に聞いた。


(友)「なんか旅行だからって、お母さんが何日か隣の人から預かってるんだってさ。」


(俺)「ふ~ん、そうなんだぁ。」


それまで犬や猫をはじめ、ペットを飼ったことがなかった俺は、初めてこんなに間近で見る猫に少し興奮気味。


しかし噛まれたり、引っ掻かれたりしないかと、多少おっかなびっくり。


(俺)「こいつ狂暴?触っても大丈夫かな?」


(友)「おとなしいし、人なつこいから平気だよ。」


そっと頭を撫でてみた。


すると「ニャ~♪」と鳴きながら俺の膝の上へ。


実に愛らしい顔をする。


『以外と可愛いもんだなぁ。』
そう思いながら撫でていると


(友)「ノドのとこ撫でてみなよ。ゴロゴロ鳴ってもっと可愛いよ。」
と教えてくれた。


教えられた通りやると
「ゴロゴロゴロ…♪」


ホントだ。
『こいつメッチャ可愛い。』


じゃれて来るのもあり、しばらく時間を忘れて遊んでいた。


そうこうしているうちに、突然右目の辺りがムズムズしてきた。


反射的に撫でる手を止め、そのまま手を右目に持って行く。


少しいじっていると、かなりのムズ痒さが俺の右目を襲う。


こうなってはもう止められない。ゴシゴシと右目を無我夢中で擦る。


そして手を止めると、今度はジンジン痛くなってきた。


しかも涙が止まらない。


(俺)「ちょっと洗面所貸して!」
急いで右目と手を洗いに行った。


一通り洗い終わったが、右目の痛さは治まらない。
真っ赤に充血し、涙と一緒に目やにのような物まで出て来る。


極めつけには、まぶたが2倍にも3倍にも腫れ、右目の視界ほぼ0に近い。


おまけに、あまりいじってない左目でさえ少し腫れ、こっちも目やにのような物が付いてる。


急いで友人宅を後にし、母親が働く職場に行った。


そして一緒に近くの眼科へ。


診断結果は【アレルギー性結膜炎】


『アレルギー性結膜炎って何だろう?まぁ、出された目薬さしとけば治るだろう。』としか思わなかった。


たぶん感覚としては、風邪なんかと同じだったのだろう。


もちろんこの時の俺は、10数年後にアトピー性皮膚炎になることなど知るよしもなかった。


これが俺とアレルギーとの出会いの第一歩目である。


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