※各種アレルギーの代表的疾患より。



【症状】
Ⅰ型アレルギー。
顔面蒼白、全身の冷汗と体温低下に伴う全身発汗、末梢静脈虚脱など。血圧低下や頻脈も良く見るが、頭蓋内出血によるものであれば血圧・脈拍は正常の範囲であることが多い。

【ショックの分類】
ショックは一般的にハリソンの原因分類(1.低容量・血液量減少性 2.心原性 3.細菌・敗血症性 4.血管運動・閉塞性)によって分類されるが、症候学的(暖かくなる)ウォームショックと、末梢が虚血になる(冷たくなる)コールドショックに分類される。
コールドショックは、毛細血管が拡張するために循環輸血量が相対的に不足していることを意味する。ウォームショックも、心臓を空うちさせて疲労させるため無治療では最終的に心機能が低下し、コールドショックへ移行することになる。

・コールドショック

・出血性ショック

・熱傷性ショック

・心原性ショック

・ウォームショック


神経原性ショック脊髄損傷のために交感神経が遮断されることによって起こる毛細血管の拡張。
この他、精神的な動揺から自律神経のバランスが狂い血圧の低下した状態も含まれる。これは、興奮した気絶するなどの現象としてみられる。

・アナフィラキシーショック

・エンドトキシンショック


【ショックの診断】
クリニカルアプローチとしては意識・呼吸・脈拍・血圧・体温・尿量という順に調べていくべきである。
病歴とバイタルサインで大抵の場合はショックを想定することができる。ショックと診断した後はショックの原因を考えていく。
まず、皮膚が温かいかを調べ、ウォームショックとコールドショックを分類する。ウォームショックであれば、アナフィラキシーショック・神経原性ショック・敗血症性ショックである。コールドショックである場合は、出血があるかどうか調べる。大量出血があれば出血性ショックを疑う。出血が認められなかったら頸静脈の怒張をみる。頸静脈の怒張がみられれば心原性ショック、なければ脱水によるショックである。


【ショックの治療】
循環血液量減少性ショック失血、脱水が原因なので輸液・輸血を行いバイタルサインが安定化するように努める。

(心原性ショック)
心収縮力低下が原因なのでカテコラミン投与、利尿薬投与、ジギタリス投与、IABP、PCPSを考慮する。安定化したら原因除去につとめる。例えば、心筋梗塞による心原性ショックであればPTCAを考慮する。

(敗血症性ショック)
感染が原因であるので、感染のコントロールや輸液が治療となる。循環虚脱が起こるとコールドショックに変化する。その場合はカテコラミンの投与を考慮する。

(神経性ショック)
迷走神経の緊張亢進が原因である。これにより循環虚脱まで起こるとコールドショックとなる。治療は輸液、アトロピン投与、カテコラミン投与である。

(アナフィラキシーショック)
喘息重積発作と治療は似ている。(商品名:エピペン)が有効。エピネフリン(ボスミン0.3mg)筋注(皮下注では血管が収縮するので作用が遅くなる)はβ2作用で肥満細胞の変化を抑制する働きがある。
エピネフリンは10分ほどで効果が出るはずなので、反応がなければ2~3回繰り返すことが必要な場合もある。また、高血圧でβブロッカー(まれにαブロッカーやACE阻害薬でも)を服用している患者ではエピネフリンが効かないことがあるので、この場合はグルカゴン1~5mgが効果があり使用される(交感神経を介さず、cAMPを増やすことで効果が出る)。ステロイドや抗ヒスタミン薬は4時間くらい効果が出るのにかかるので、救急では使えないので注意が必要であるが、二峰性の後半の反応を予防するためにステロイドを用いることはある。
また、鯖を食べた場合にアナフィラキシーのような症状を示す場合もあるが、鯖の場合はヒスタミンを含んでおり肥満細胞を介するものではないので、抗ヒスタミン薬やステロイドで充分である。