そして、大会当日を迎えた。
大会前の最終チェックということで、蒼太達は学校に集合していた。
「それじゃあ、そろそろ行くか」
そう言うと蒼太達は、会場へと向かった。
「そうだ。お前ら今日、誰か見に来ねぇのか?」
会場に向かう途中、蒼太が皆に尋ねた。
「俺のところは、弟達が見に来る」
鋏介は答えた。鋏介の家は5人兄弟で鋏介が一番年上だ。実家は八百屋で両親とも忙しく、今日は中学生の弟が他の兄妹を連れて見に来るらしい。
「僕のところは、お母さんが。晴れの舞台だから絶対見に行くって、張り切っちゃって」
純は少し照れながら言った。今まで内気だった息子が、急にダンスを始め、大会に出るということで、母親も相当嬉しいのだろう。
「風間のところは?」
「さぁ?来ないんじゃないの?うちは基本的に『好きにすれば』っていう家だし」
心平は頭に手を乗せながら、言った。
「蒼太君のところは?」
「あぁ。一応母さんには連絡したけど、今ロンドンだから帰れそうもないってさ」
蒼太は少し残念そうに言った。
そうこうしている内に、会場が見えてきた。
「見えてきたぞ」
「よし、それじゃあ、いっちょこの天才、風間心平様が暴れてやりますか」
「なんだか楽しそうだな」
突然、蒼太達の目の前に現れたのは、以前心平に焚きつけらて、比奈を連れ去った男たちだった。
「お前らには借りがあるからな。きっちり返させてもらうぞ」
男たちが蒼太達に近づいてきた。
「どうすんだよ!!受付終了まで時間ないぞ」
蒼太が焦りながら言った。
カラン、コロン
すると、蒼太達の後ろから空き缶が投げ込まれた。突然投げ込まれた空き缶に驚いた男たちは立ち止まった。
「全く、ちょっと茶化してやろうと思って来てみたら」
そう言って後ろから現れたのは、学だった。
「お前らは、さっさと会場行ってこい」
学は蒼太達の前に立つと、そう言った。
「悪い、宍戸」
蒼太達は学に謝ると、先を急いだ。
「あぁそうだ、牛島」
学に呼ばれ、隼人は立ち止まった。
「俺、またバスケ始めたから。だから、首洗って待ってろ」
隼人にそう言うと学はニッ、っと笑った。
「待ってるよ」
そんな学に隼人も笑って答え、すぐに蒼太達を追いかけた。