業界の盟主・新日本プロレスが再始動。COVID-19の影響で延期された“春の風物詩” こと「ニュージャパン・カップ(NJC)」が、ヘビー級とジュニアヘビー級が混在する無差別級選手権として、満を持して開催された。
ネットだけでなく、BSながら「34年ぶり(!)」との触れ込みで「金曜夜8時」に生中継されたことでも話題となった。
ブログ主は時節柄、飲み仲間と毎週金曜日にZOOM飲み会を開いているので、iPhone画面を横目に見ながら、テレビ観戦をしていた。
まさか、とは思ったが、やはり「試合の途中ではございますが・・・」とメインの「オカダ・カズチカ vs 高橋ヒロム」の試合中に中継は終わってしまった。
この週末に改めて放送されるのだろうが、27分強のため「完全版」とはいえないところが悩ましいところ。
“創立記念日の約束” もあり、ヒロムの優勝(=内藤哲也とのIWGP王者対決)を期待する声は高く、石井智宏を破った勢いからいっても、「ヒロムが行くんじゃないか」とも思われたが、そういう時のオカダはやはり強い。
新兵器の変形コブラクラッチでヒロムとロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(以下、LIJ)ファンの期待は泡と消えた。
いや、LIJファンの期待はもう一人の優勝戦進出者、“キング・オブ・ダークネス” EVILに繋がれた・・・はず。
この日のセミ・ファイナルで行われた「タッグ・パートナー対決」のSANADA戦では、序盤こそインサイドワークの鬩ぎあいとなったものの、徐々にEVILの邪悪な面が顔を出し、急所攻撃を交えたラフファイトで“相棒” を一蹴してみせた。
容赦無い攻撃を見て、ネットの有識者は「すわEVILのLIJ脱退が確定的!?」と騒ぎ出しているが、なかなか興味深い動きではある。
新日本以外でも、裏切りや追放が定番とも言える軍団抗争だが、ことLIJはに限っては増員こそすれ、これまで一度も脱退者を出さなかった、稀有なユニットだ。
内藤の個人的な繋がり(詳細は各自調査)で集められたメンバーということもあり、直接対決があろうとも、鉄壁の絆を誇ったLIJだが、ここにきて、初の脱退者を出してしまうのだろうか。
コロナ禍では外国人レスラーの来日も叶わず、当面は日本人のみで盛り上げていくことを考えれば、「新しい風景」を求めるのは必然だ。
まして、ここ最近のLIJは「制御不能」の看板が色褪せるくらい、イケてるユニットとして大人気だった。正直、EVILのカラー(ファイトスタイルや目指す姿)から言えば、居心地のいいものではないのではなかろうか。
やはりEVILは生粋のヒール。声援を浴びるよりはブーイングの方が似合っているし、やる気が出てくると思うのはうがち過ぎだろうか。行儀の良いEVILは、らしくない。
果たしてEVILは決起するのだろうか、はたまた相棒に恥をかかされたSANADAの想いは・・・。
ここ数年のタッグ戦線の主役、EVIL & SANADAは分裂してしまうのか、それともLIJはやはり磐石なのか。その答えは、大阪にある。
個人的には、そろそろ「LIJの次」が観てみたいのだが、さて・・・。