凱旋門賞各馬評価 | 運命がカードを混ぜわれわれが勝負する

運命がカードを混ぜわれわれが勝負する

競馬に関する四方山。
主に自分のためのメモとして利用しています。

今年も凱旋門賞の季節到来。

 

基礎知識がなさすぎて改めてレース見たり時間がとにかくかかる。。日曜の予測がすっかり疎かになってしまったな。。

 

一先ず今年はチームプレイ云々という話も多いので先ずは出走馬を国別+厩舎別に並べてみる。

❖ オブライエン厩舎
 

愛 牡4 59.5 アイダホ          

S.ヘファナン[オブライエン厩舎]
 

愛 牝3 54.5 ウィンター         

R.ムーア[オブライエン厩舎]
 

愛 牡5 59.5 オーダーオブセントジョージ 

D.オブライエン[オブライエン厩舎]
 

愛 牡3 56  カプリ           

W.ローダン[オブライエン厩舎]
 

愛 牝4 58  セブンスヘヴン       

P.スマレン[オブライエン厩舎]
 

❖ ファーブ厩舎

仏 牡4 59.5 クロスオブスターズ     

M.バルザローナ[ファーブ厩舎]
 

仏 牡4 59.5 ドーハドリーム       

G.ブノワ[ファーブ厩舎]
 

仏 牡3 56  プリュマティック      

M.ギュイヨン[ファーブ厩舎]

 

❖ ドゥロワ厩舎

仏 牡4 59.5 ザラック          

C.スミヨン[ドゥロワ厩舎]
 

仏 牡5 59.5 ワンフットインヘヴン    

J.ドイル[ドゥロワ厩舎]

 

❖ 池江厩舎

日 牡4 59.5 サトノダイヤモンド     

池江厩舎[C.ルメール]
 

日 牡7 59.5 サトノノブレス       

池江厩舎[川田 将雅]    
 

❖ その他厩舎

独 牡4 59.5 チンギスシークレット    

A.デフリース[クルーク 厩舎]
 

独 牡5 59.5 イキートス         

A.シュタルケ[グリュー厩舎]

英 牝3 54.5 エネイブル         

L.デットーリ[ゴスデン厩舎]
 

英 牡4 59.5 ユリシーズ         

J.クローリ[スタウト厩舎]

 

仏 牡5 59.5 シルバーウェーヴ      

P.ブドー[P.バリー厩舎]
 

仏 牡3 56  ブラムト          

C.デムーロ[JC.ル 厩舎]


厩舎順位だと以下な感じかな。

オブライエン厩舎(5頭)>ファーブ厩舎(3頭)>ドゥロワ厩舎(2頭)>池江厩舎(2頭)
こう見るとなんとなくエネイブルが心配になってきますね。。

しかし予想的にはエネイブル本命。

あんまり整理してもしょうがなかったな。。

エネイブルは、父:Nathaniel(父父:Galileo)、母父:Sadler's Wells。
血統的にSadler's Wells 3 x 2というのは大きな特徴。
サドラーズウェルズは欧州でこれまで最も成功を収めた言わずと知れた大種牡馬。
これまでにリーディングサイヤー14回という未曾有の記録を樹立している。

代表産駒は、凱旋門賞でエルコンドルパサーを破ったモンジュー。
英国ダービー馬のガリレオ、ハイチャパラル、日本に輸入されたオペラハウスにカーネギーなど。
欧州のクラシック戦線、特に2400mのレースに圧倒的な強さを誇っている。

スタミナと勝負根性に優れており、道悪も大得意。
道悪の凱旋門賞に勝利するにはこの馬の血がマストであると思う。

今回はG1を4連勝して望むレースとなり、斤量:54.5kg、鞍上:デットーリ。
負けるイメージが全く湧かない。

ポストポンド、ハイランドリールの活躍を例に出すまでも無く、キングジョージ6世&クイーンエリザベスSを4½馬身差で勝ち切る牝馬が弱いはずもない。
時計的には早くなると未知数な面もあり多少かかったほうが安心できるが今回は雨予想で控えめに見ても稍重必至。

この馬の不安点をあげるとすれば早い持ち時計が無いこと。
キングジョージ6世&クイーンエリザベスSを例に取れば、ポイントでハイランドリールの勝利した2016年が良馬場で2:28.9。
ポストポンドが勝利した2015年は重馬場で2:31.2。
それに対してエネイブルの勝利した2017年の時計が2:36.2と大幅に異なる時計。
正直ここまで同一のレースでここまでタイム差があるレースも珍しいと日本の感覚だと思ってしまう。

今回は稍重予報とは言えシャンティイで開催される凱旋門賞。
昨年の時計は早すぎるとは言え2:23.6と同距離にもかかわらず13秒も早い決着。
これって試される適性が全く違うんじゃないのと?とも思ったりもしてしまう。。。

しかし、凱旋門賞の過去傾向を見てみると、オルフェーブルが2着した2012年のロンシャン開催の凱旋門賞の2:37.6を考えれば昨年が異常だっただけで今年稍重と普通に考えれば早くても2:30〜2:33程度の決着になりもう少しかかっても驚け無いのかも。

マカヒキの惨敗の理由でもあるようにも個人的には思っているがそれほど去年の時計は早く格段に早くスピードとタフさが問われるレースだったように思う。
今年は馬場コンディションを考えるとそこまでペースが上がるとも思えず普通にこれまでの重馬場での戦績を評価すれば良いように考えている。先行脚質も良い。
今回はトレヴ以来となる怪物牝馬の襲名披露が凱旋門賞で行われると単純に理解して不動の本命にしたい。

もし敗れるとすれば流石にG1-4戦を含め今シーズン7戦目。
牝馬にとってこのローテーションはかなり厳しい。
基本圧勝すると思うが惨敗した時の馬券も買っておくべきであるようにも思っている。

ここまでが軸馬の検討。
となると、予想の軸としてキングジョージ6世&クイーンエリザベスSを物差しにしたい。

今回の凱旋門賞の有力馬でもあるが、ネイブルとの4馬身差が今回どの程度詰められるかがユリシーズの評価として軸になる。
同レース3着のアイダホも同様ではあるが、キングジョージ6世&クイーンエリザベスSでは、エネイブルとの斤量差が6キロが今回の凱旋門賞では4.5キロに縮まる。
キングジョージ6世&クイーンエリザベスSのレースレベルが高いと考えれば単純に着順も再現されるのみ。
この間に割って入れる馬がいるのか?という視点を予想の軸にしたいと思う。。

先ず物差しになるユリシーズはキングジョージ6世の次となる前走、英インターナショナルでも快勝している。
このレースも稍重であり鞍上ムーアの1番人気[Churchill]を2馬身差で下している。
父:Galileo、母父:Kingmamboと重馬場は問題ない。
しかしこの組み合わせは凱旋門賞で明確な結果を残せていない。

同馬は2000mを中心に実績を残しているが距離についてもキングジョージ6世&も2着している通りでこの血統なら問題無いと思う。
ローテーション的には今シーズン6戦目とこちらもなかなかに厳しいかも。

次にアイダホ。
父:Galileo、母父:ディンヒル(ダンチヒ系)と凱旋門賞においては好相性な血統で今回回避したハイランドリールの全弟であれば期待も高まる。

キングジョージ6世&の後、アメリカに渡りソードダンサーS(芝2400)に鞍上ムーアで挑戦するも1番人気で6着に惨敗。
ローテーションが無茶苦茶な印象。。。
今回回避を判断しなかった厩舎とオブライエン厩舎のムーアに次ぐ二番手のヘファーナン騎手がこちらを選択したという事実を考えれば体調に不安が無いと判断しやはり抑えておいたほうが良い1頭である気がしている。
今シーズン5戦目と日本の感覚だとだいぶ厳しいがそれでも余力ありそうな気もしてくるな。。

上記を前提に検討。

先ずはオブライエン厩舎の主戦でもあるムーアが選択したウィンター。
父:Galileo、母父:Choisir(父父父:デインヒル )と血統的な裏付けはある。

デビューより複勝圏を外さない安定感は魅力ではあるが経験してきた距離がマイル〜2000迄とかなり短め。
こちらも今シーズン6戦しており、G1-4勝、2着1回、G3-2着1回という成績を残す。
斤量も57キロ以下が中心であるが今回は54.5と2.5キロ程度の恩恵を受ける。

前走の芝1600mで開催されたメイトロンステークス(G1)では1番人気に推されるも2着に敗れる。
勝ったHydrangeaはWinterと5連戦しており、愛1000ギニートライアルでは勝利したものの、英1000ギニーは10着。
愛1000ギニーは3着、コロネーションSも3着、ナッソーSは4着とG1では全敗中だった。
ただ、元々は評判はWinterよりHydrangeaの方が評価が高かった経緯もある。
鞍上ムーア、オブライエン厩舎の判断ということだけを根拠に同馬の激走を予想するには些か心許ない。
又、日本では過剰人気するとも思うので基本軽視して望みたいかも。。

次にオーダーオブセントジョージ。
父:Galileo、母父:Gone West(ミスプロ)で昨年の3着馬。

昨年本命にしておりマカヒキに軸を置きすぎて三連単を外したことは1年後悔した。。。
昨年の凱旋門賞はとにかく早い流れで最後まで残しきるだけのスタミナが要求されたレースでハイペース適正に加えて豊富なスタミナを持つオーダーオブセントジョージが残すだけの理由もあったように思う。
昨年は鞍上デットーリの見事な騎乗も評価すべきであり今回デットーリが1番人気のエネイブルに騎乗することもあり、オブライエンの次男が鞍上となった。
オーダーオブセントジョージのローテーションとして、凱旋門賞以外にメルボルンカップという選択肢もあった。
しかし、オブライエン調教師の談話としてシャンティイの馬場がソフトなままならば、12ハロンでも十分に戦えるとの話しもあり、ステイヤーとして高い資質を持つオーダーオブセントジョージを距離の合いそうなメルボルンカップではなく凱旋門賞に出走させることになった。

ここで大きな疑問を感じる。
オーダーオブセントジョージは昨年デットーリで凱旋門賞を3着した後、ヘファーナンでG3に参戦した以外はムーアが騎乗しており、前走のセントレジャー(芝2800m)では9馬身差の圧勝劇。
もし同馬に対して高い評価をしているのであれば鞍上ムーアであるべき。
何故ヘファーナンでも無く次男を指名したのかが疑問。
この背景も含めてウィンターが人気を集める原因にもなっているように思う。
個人的な予想スタンスとしてこの辺を考慮しても面倒なだけなので、前走の重馬場での圧勝と昨年の3着も決してフロックではなくコース適性は高いと考えてオーダーオブセントジョージを有力視したいと思う。

重馬場評価としてもう1頭はチンギスシークレット。
こちらはドイツの馬で父:Soldier Hollow(Sadler's Wells系)、母父:プラティニという血統背景。
母父プラティニはズルムー系と言ってよいのかわからないがドイツで優秀な成績を収める種牡馬でもあり優秀なブルドメサイヤーでもある。
プラティニは、エイシンフラッシュ(日本ダービー、天皇賞・秋)の母の父としても有名で、ズルムーの母の半兄にはテスコボーイがおり、プラティニ自身も93年のジャパンCで4着に好走する等、日本馬場との親和性もありそう。

チンギスシークレットは、ベルリン大賞(G1)を勝利しフォア賞を経由して凱旋門賞へ出走。
前走重馬場のフォア賞を快勝したように重馬場での成績は著しく良く重馬場によりパフォーマンスをあげる。
晩成傾向が強く今年本格化を迎えた段階であり本質的な強さが見られるのは凱旋門賞になるのかもしれない。

同馬の力を図るのにフォア賞の2:35.86をどう見るかが同馬の取り扱いにおいて結構重要な気がしている。

フォア賞のペース的にはややスローな印象。
重馬場という条件を鑑みればある程度の負荷はかかるタフなペースで適正も問われた印象。
凱旋門賞当日の馬場は同様のコンディションか多少軽めの稍重でも同馬が複勝圏に入る可能性は結構あるように思う。有力視したいかな。

となると、サトノダイヤモンドはどうなんだろ。。。
基本日本馬という事で確実に人気を集めるので馬券的には軽視するべき。
しかし、長距離輸送も挟み休み明けで臨んだ特殊馬場のレースで負けたところで挽回出来ないのか?という疑問を感じる。
特に今回稍重程度で済みペースがそこそこ落ち着くのであれば個人的に距離不安を感じているサトノダイヤモンドに取っては有利となるように感じている。前哨戦の結果だけで全く可能性は無いのか?

元々重馬場の成績は新馬戦、500万を突破したレース以外は無い。
しかし、一先ずは両レースともに快勝しており極端にパフォーマンスを落とす印象はない。
新馬戦はロイカバードに2.5馬身差、500万下を勝利した際もクイーンズベストを3.5馬身差をつけて快勝している。
このときに使った脚はラスト1ハロン11秒3と非常に優秀なものでこれで重馬場が苦手と言われても。。という気がする。
このレースは全体的にスローペースの上がり勝負で稍重という条件下での瞬発力が問われる内容。
阪神芝2000mということもあり坂の影響もある。
復調していれば十分可能性があるようにも思えてきた。。。。

フォア賞でもう1頭気になるのがクロスオブスターズ。
父:Sea The Stars(ダンチヒ系)、母父:Kingmambo(ミスプロ系)と凱旋門賞的な印象はないかな。
前走のフォア賞は5月ぶりの競馬であり勝ち馬であるチンギスシークレットと1.5馬身差。
馬場が重〜稍重になること、叩き二戦目の前進を考えればこの馬に可能性は無いのか?
G1はザラクを破りガネー賞(芝2100)を勝った位ではあるが安定し好走を続けているように思う。
ガネー賞では、ザラク、シルバーウェーヴ、イラプト等を抑えて1番人気に押されており日本よりは評価されている。(日本では現在11番人気・・・)
三列目に飛び込んでくる可能性は結構あるように思うかも。。。少し抑えたい。

ザラクは、父:Dubawi、母父:Zamindar
母:ザルカヴァの第4仔でかなりミスプロ強め。

これまでG1に全く勝てなかったが前走のサンクルー大賞(G1)で1番人気に支持されたシルバーウェーヴやアルマンゾル等の有力馬を下しようやく待望の1勝をあげる。
同レースはサンクルー競馬場の芝2400m稍重での開催。
少なくとも馬場が渋ったことは同馬にとって恩恵はあったはずで今回くらいの稍重馬場が最も良さそう。サンクルー大賞は稍重の割に早いペースとなり力を魅せた印象もあり強い勝ち方だった。
同馬の不安はシャンティイで惨敗したイスパーン賞で調教師が語っていたシャンティイの坂を嫌がるという言葉。
向いていないのは確かかなとは思うのですが、シャンティはロンシャンのフォルスストレートのような特徴も無いと思っていたが馬が嫌がるほどの坂とは?と謎です。
イマイチ勝ち味に遅い印象なので買っても三列目に少し程度でいいかもな。

カプリは前走英セントレジャー(芝2920)で勝利。
父:Galileo、母父:Anabaa(ダンチヒ)と凱旋門賞向きな血統。
前々走は愛ダービー(芝2400も勝利しておりG1-2勝馬。

距離は2400m以上が良い印象で三歳馬という事もあり今回の56.5kgは恵まれている印象も。
オブライエン厩舎の有力馬故に期待度的には低いのかな?
重馬場は前走快勝したとおり悪くない。
しかしパフォーマンスをあげるまでは行かず斤量と共に周囲のうまたちと比較すれば相対的に有利という程度かな。
そこまで強い相手と戦ってきたわけではない印象ななのでこの中では格上挑戦と言った印象。
しかし、ニエル賞を快勝し今回出走を見送ったCracksmanを愛ダービーで破っており力はそれなりにあるように思う。
血統と厩舎力、上がり目を考えると軽視出来ないかも。
牝馬とのアドバンテージも縮まったし3歳牡馬の活躍も期待できそう。

ブラムト

父:Rajsaman、母父:Law Society(リボー系)

血統に馴染みがない。。。
父のRajsamanはマイラーのようです。
母のmMorning Lightはドイツで6戦2称した程度の成績。
母父のLaw Societyはマンハッタンカフェの母の父!
母の半兄にノヴェリストやスタセリタShiroccoなど多数のG1勝馬を輩出したMonsun!!
ということでそれなりに良血と考えても良いのかもな。

現在、3歳であり今回の56.5kgは恵まれた。
仏2000ギニーを勝利した後に仏ダービーに挑戦し見事ダービー馬の栄冠を勝ち取った。
実績的には2100m迄ではあるが重馬場は良さそう。
スタートがあまり良くないようで前走は出遅れての大敗。
今回も出遅れる可能性もある為、軸には出来ないがそれなりに抑えておく必要があるように感じる。

その他に気になるポイントを整理すると、シルバーウェーヴは16番人気と極端に軽視さている。
本来ここまで軽視されるのはおかしいと感じるな。。
でもまあ重馬場ダメそうだし今回は要らないかな。

昨年の愛オークス(G1)馬でもあるセブンスヘブンは近走9番人気程度。
血統的には父:Galileo、母父:ヨハネスブルグ(ストームバード系)となかなか面白い。
オブライエン厩舎でP.スマレン鞍上とあまり期待されてないのかも。
少し気になる1頭ではある。

ワンフットインヘヴンは昨年の凱旋門賞で6着。
中1週で開催されたコンセイユドパリ賞でシャンティイ2400mを2:29.63で快勝。
斤量は60キロであり重馬場。フォア賞で2:35.86と考えればこれってすごい時計じゃないかな。。。
G1ではいつも足りず重馬場でも休み明けとかも多いので見過ごしそうになるけど隠れた重馬場巧者な気がするぞ。。
父:Fastnet Rock(父父:ディンヒルでダンチヒ系)、母父:パントレセレブル (ヌレイエフ系)で母はディープを差し切ったPride。ちょっと抑えとこ。

こんな所かな。
買い目は日曜開催が終わってからゆっくり考えよ。

中山さっぱり予想できてない。。。