今年も選手権の季節がやってきた。3年生にとっては最後の大会、負けた時点で引退となってしまう。一戦一戦を全力で闘って欲しい。
最初の取材カードは北九州高校(以下、北九州)
対するは星琳高校(以下、星琳)
【前半戦】
4分、北九州は山野 飛河が右サイドを駆け上がりクロスを上げ、流れたボールを再び折り返すがDFがブロックする。
7分には左サイドからゴール右隅を狙ってシュートを放つが、わずかに逸れる。
星琳DFは懸命にブロックして攻撃を封じるが、序盤は我慢の時間帯となる。
21分、北九州は直接フリーキックのチャンスを梅田 滉平が狙うが、GK澤田 憲伍が正面で押さえる。
フリーキックを蹴る梅田滉平
20分過ぎから、星琳にも落ち着きが見え始め、少しずつゴールに近づくことが増えていたが、29分に北九州にPKを献上してしまう。
山野 飛河のシュートを一度はGK澤田 憲伍が弾いて防ぐが、こぼれ球を拾った簾 颯人が左足でゴールに突き刺し、北九州が先制する。
PKを防ぐ澤田 憲伍
キャプテンの楠本 祥彦と抱き合う簾 颯人No.20
先制を許した星琳だが、選手たちの土気は下がらず、フリーキックやロングスローで懸命に得点を狙う姿勢が見えた。
前半は北九州の1点リードで折り返す。
【後半戦】
後半2分、星琳は右サイドから逆に展開し、小林 蓮が角度のない位置からシュートを放った。サイドネットだが立ち上がりから形を作る。
一方の北九州も後半5分、山野 飛河がDFを引きずりながらペナルティーエリアに侵入するが、GK澤田 憲伍がシュートの前に押さえてセーブする。
星琳は13分、渡部 一樹と島田晴輝を投入し得点を狙うが、思うようにフィニッシュに持って行けない。
27分、星琳は左のコーナーキックから、一度クリアされたボールを放り込み、渡部 一樹がシュートを放つが枠を逸れる。
渡部一樹
1-0のまま迎えた後半39分、途中出場の長尾 郁弥がネットを揺らし勝負を決めた。
応援席n駆け寄る長尾 郁弥
アディショナルタイムには佐野 蔵俊もゴールを決め、最後は3−0で北九州が勝利した。
【コメント】
北九州高校、簾 颯人選手
Q:ゴールの感想をお願いします。
A:嬉しいです!
Q:試合全体の感想をお願いします。
A:早い時間に得点することが出来なかったけど、前半の終わり頃に1点を取れて、試合の流れを良くできたと思います。
Q:次はシード校との対戦ですが、意気込みをお願いします。
A:自分たちより強い相手ですけど、自分たちらしいサッカーで勝ちに拘って、次に進めるように頑張りたいです。
長尾 郁弥選手
Q:勝負を決めゴールだったと思いますが、自身では、どう感じますか?
A:前半に1点取っていて、その後に硬直してる中で途中から出場して、数字としては1点ですが流れを変えれたとは思います。
Q:次はシード校との対戦ですが、意気込みをお願いします。
A:試合前から劣勢だと思うんですけど、入りで負けなければ、今の北九州高校なら勝てると思います。
【写真家の独り言】
両者とも、高校サッカーの取材を始めた初期から追いかけているチームなので、今日は今までになく複雑な心境であった。
今年の星琳は新人戦では2部降格、総体予選では県大会を逃し、厳しい年であったが、最後は二次予選まで駒を進めた。悔しい想いをしただろうが、最後の結果は努力が実を結んだ証と言って良いだろう。
3年生の高校サッカーは終わったが、最後まで下級生の模範となるように残りの高校生活を送って欲しい。