第94回全国高校サッカー選手権大会 福岡大会二次予選 準々決勝、誠修高校-筑陽学園高校 | 写真家・久冨大のフットボール日誌

写真家・久冨大のフットボール日誌

他のメディアが報道しないフットボールを中心に切り取ります。

写真の購入については、hdai63@yahoo.co.jpまでご連絡頂くか、会場でお気軽にお尋ねください。
2日以上返信がない場合はお手数ですが、迷惑メールフォルダーの確認をお願い致します。

準々決勝第3試合、誠修高校(以下、誠修)と筑陽学園高校(以下、筑陽)の対戦。

誠修は総体予選で2試合見ており、東福岡相手には大敗したものの、見せ場を何度か作っており、4強の壁を崩す可能性は充分にあるチームと感じている。

【前半戦】
立ち上がり、筑陽は誠修のペナルティーエリアに侵入する場面はあるが、誠修DFが身体を入れてシュートを打たせない。

筑陽の攻撃をブロックする西原 宏夢

誠修もフリーキックなどで、ゴールに近づく場面はある。8分には吉瀬 陽が、ペナルティーエリアの外からシュートを放ち、バーを超えるが攻める姿勢が伺える。

19分、筑陽は大原 一浩が右サイドを駆け上がり、角度の無い位置からゴール左を狙ってシュートを放ち、GK戸塚 悠斗が弾いて、クリアするが、再び筑陽ボールになると得居 草太が放り込み、志岐 大雅が頭で合わせてネットを揺らす。

ゴールを決め、チームメイトに駆け寄る志岐 大雅

その僅か2分後には、得居 草太が右足からの強烈なシュートでネットを揺らし、点差を広げる。

そこから数分は筑陽ペースとなり、圧勝となる予感がしたが、誠修も黙ってはいない。27分、吉瀬 陽がドリブルで上がり、パスを受けた今村 駿が右足で決めて1点を返すと、32分にはPKを獲得し、宇木 祐介が落ち着いて決めて同点に追いつく。

目をつぶり、気持ちを落ち着ける宇木 祐輔


同点となり、喜ぶ誠修ベンチ

息を吹き返した誠修は、前半の残り時間、怒濤の攻撃を展開し、ゴールの雰囲気を漂わせる。
そんな中、アディショナルタイムにDF井出智輝が負傷し、中村 風雅と交代する。

後を仲間に託し、涙を流しながらピッチを去った。

前半は2-2で折り返す。


【後半戦】
後半に入り、筑陽が誠修ゴールに近づく回数が増えるが、最後のところで精度を欠き、チャンスに結びつかない。

20分、誠修は相手GKが前に出ていたのを見逃さず、遠めからゴールを狙った。枠を捉えることは出来なかったが、筑陽を脅かす。

26分、筑陽は右サイドからのフリーキックを、放り込みGKが飛び出してきたところを競って、ヘッドで合わせバーを叩く。

均衡が続いたが33分、筑陽は直接の位置からのフリーキックを浮き球で放り込み、誠修DFがクリアするが、そのボールを南里 慧斗が左足でシュートし、勝ち越しゴールを決める。

勝ち越しゴールが決まり、応援席に駆け寄る筑陽イレブン

残り時間、誠修の選手たちは必死にゴールを目指すが、筑陽DFい阻まれる。アディショナルタイムには、左サイドからのフリーキックをヘッドで繋ぎ、最後は宇木 祐介がシュートを放つが、僅かに右に逸れ、得点に至らなかった。

結局、南里 慧斗のゴールが決勝点となり2-3で筑陽が勝利し、準決勝に駒を進めた。

【写真家の独り言】
誠修に対して、『筑陽相手によく頑張った。』という言葉は失礼にあたるだろう。今のチームを見れば、4強に入り込むことは、決してジャイアントキリングではなく普通に出来ること。

誠修のメンバーは、ほとんどが3年生で、来年は0からのスタートになりそうだが、FWの今村 駿は存在感は強く、彼を中心としたチームが更なる躍進と遂げることを期待したい。