福岡県サッカー選手権1回戦の第2試合、九州三菱自動車(九州リーグ所属)と九州国際大学(九州大学リーグ所属)の対戦。
この大会は天皇杯の県代表決定戦も兼ねており、優勝チームは福岡県代表として、同大会への出場権が与えられる。
【前半戦】
最初のチャンスは8分、九国がゴール正面でフリーキックを獲得、近藤 貴耶がゴール右を狙ってシュートを放つが、GK美谷 泰生が弾いて、コーナーに逃れる。
九国、近藤 貴耶No8
三菱、美谷 泰生
その後も、九国は好位置からのフリーキックを何度か得るが、これ以降は上手くチャンスに繋げることができない。ボール支配でも上回るが、ゴール前のパスが繋がらず、流れの中でのチャンスも作れない。
一方の三菱は、33分、ゴール正面の位置でボールを奪い、ペナルティーエリアの外から放ったシュートはバウンドして、GK松村 翔太の肝を冷やすが、弾いてコーナーに逃れた。
前半は静かな展開で、無得点のまま終了。
【後半戦】
4分、九国が立ち上がりの隙を突き先制に成功するが、わずか5分後、右からのコーナーキックを、後半から投入された野村 章悟がヘッドで決め、三菱が同点に追いつく。
三菱、野村 章悟No9
三菱は選手交代が効果を見せ、終盤になると完全に流れを引き寄せる。30分、左からのコーナーキック、跳ね返されたセカンドボールをダイレクトで放つが左に逸れる。
それから間もなく、右サイドを走ってペナルティーエリア内でシュートを放ち、GKが弾いて逆に流れたボールを詰めるが、合わせ切れずラインを割った。
そして37分、右からのコーナーキックに野村 章悟が再びヘッドで合わせ逆転ゴールを決めた。
逆転ゴールが決まり喜ぶベンチ
これが決勝点となり三菱が勝利をし、6月28日に行われる福岡大学との準決勝に駒を進めた。
応援に駆けつけた会社関係者に挨拶をする三菱の選手たち
【コメント】
九州三菱自動車、大塚 隆二監督
Q:今日の試合を振り返って
A:相手がもっと、ガンガン来ると思ってたので、思ったより来なかった所で、うちの選手たちが、ゆっくりしてしまったと思います。
Q:私のブログは高校生が多く見ているのですが、卒業後もサッカーを続けるにあたって、アドバイスをお願いできますか?
A:一番の目的はプロでしょうけど、そこだけが全てじゃないと思って、うちの選手たちもやっていますし、アマチュアの中でもトップを目指すことも充分できます。プロが全てじゃなく、サッカーが好きな人たちの集まりだと思いますので、JFLだったり、九州リーグだったりを目指せるのであれば、色んなやり方があると思うので、そういった知識から入れて頂くと、よりサッカーの選択肢を広げられると思います。
野村 章悟選手
Q:今日の試合を振り返ってください。
A:途中からの出番で、ゆっくりな試合と感じていて、監督に途中から使うと言われていたので、そこで何か仕事ができればいいなと思って試合に入りました。普段は、あまりコーナーキックから決めることは無いんですけど、今日は負けてたし、1点決めた後、どうにか勝ち越したかったので、気持ちで決めました。
Q:サッカーと仕事の両立は大変だと思いますが?
A:メインは仕事ですが、一部にサッカーを取り入れられる環境のありがたさを、高校の時よりも感じる様になったので、仕事のこと等、色々と考えなきゃいけないけど、サッカーをやっている時は、サッカーだけに集中して、試合に勝ちたい気持ちだけでやっています。
Q:社会に出て、サッカーから得た経験が活きていると感じることはありますか?
A:自分たちは、お客様を相手にしている仕事なので、挨拶だったり、礼儀正しさはサッカーで培って活きていると思います。
Q:私のブログは高校生が多く見ているのですが、実業団等でサッカーをする場合に、アドバイスをお願いできますか?
A:サッカーをしているから、仕事は適当でいいとかは、社会に出れば無いし、正直サッカーを辞めて、仕事一本にしなければいけないとも考えることもありますが、若い時しかサッカーはできないので、両立はキツいですけど、できる所までは1日でも長く一生懸命やろうと、他の部員も思ってると思います。ですから後悔することが無くなるまで、サッカーを続けるべきだと思います。