46歳の春、それまで病院に勤務していた僕は、一念発起!某医療専門学校の言語聴覚学科に入学しました。
言語聴覚士になりたい一心で
起床:朝4時半
帰宅:午後8時
通学:片道2時間半
といった生活を2年間続け、国試に合格することができました。
ここでは、当時の自分を振り返っていきます。
今回ブログ記事は学生時代の勉強についてです。
まず、勉強方法についてですが「秘密の勉強法」なんてありません。
学校の指導に従って勉強を進めるのが、一番の近道だと思います。
難しかったのは勉強方法ではなく、勉強時間を捻出するための時間管理でした。
僕は、40人のクラスの中で、通学時間で言えば、いちばん遠いところからの通学生でした。
ドアツウドアで片道2時間半、往復で5時間。
一日の時間の2割強を通学時間に費やしていることになります。
しかも、マイカー・電車・バスと複数の交通機関に乗り換えながらの週に6日の通学が、体力を奪う事は想像に難くありませんでした。
「時間を制さねば国試を制すことはできない」
と考え、しっかり日々のスケジュールを立てて、そのパターンを壊さないように努めました。
まず、終日の講義を受けての帰宅後は「勉強しない」と決めました。疲れ切った上で頭を使うのはナンセンスで健康にも良くないと考えました。
就寝までの時間をリラックスタイムと捉え、家族と過ごしたり、好きな音楽を聴いたり、頭と心と身体を休める時間にしたのです。
学習時間は必然的に
① 行き帰りの電車の中
② 朝、学校に着いて一時限目が始まる前の1時間
③ 休講などの隙間時間
ということになりました。
③についてはイレギュラーなものでしたので、時間が読める①②の時間を大切にしました。
そして
・通学はなるべく(時と場合によります)クラスメートと一緒にならないようにする。
・朝の学校に着いての勉強は教室は避けて、誰も来ないラウンジの端っこのスペースを利用する。
というふうに、ひとりで集中できる時間を確保しました。
集中して何時間も座って落ち着いて勉強できる環境ではありませんでしたが、こうした①②の時間の積み上げで「4時間/日 」がコンスタントに確保できました。
まず、電車の中では、筆記用具を拡げるわけにはいきません。
車内では教科書や授業でもらったプリントを読みまくりました(片道90分)
そして、乗り換えたバスの中では、電車の中で覚えたことを自分の言葉で説明できるように、頭の中でブツブツやっていました(片道30分)
学校に着いてからは、バスの中で引っかかった箇所を、再度見直します。
これが日々のルーティンでした。
足らない学習時間は日祝日のまとまった時間を使ってカバー(主にレポートや課題に取り組んでいました)
定期試験対策は、試験前の長めの休暇(夏季休暇・冬季休暇)を利用して、学校へは行かず通学時間を稼いで集中して取り組みました。
たとえ短時間でも、日々の学びのインプットとアウトプットを続ければ、試験前のまとまった時間の学習で、試験対策の知識がより定着しやすいということを経験を持って学習できました
そして、特筆したいことは、2年間のタイトな学習カリキュラムをこなしてきた自分の経験に基づいた結論です。
それは
「勉強は暗記ではなく理解するもの」
だということです。
これだけ範囲が拡いと、たしかに暗記する項目も多々あり、場合によっては語呂合わせを使って覚えたりしました。
例えば『感染症の分類』については,クラスメートから「ドラえもんの歌で覚えるといいですよ」と教えてもらいました。
♬一類エボラ…♬
な感じです。
たしかに学習においては、暗記が必要な一面もありますが、基本は「理解する」ことだと思います。
丸暗記はその場しのぎで頭に残りにくく、理解を伴って覚えたことは頭に残りやすいのです。
まして、国試は5択のマークシートです。完璧に覚えていなくても、うろ覚えでも解ける問題があります。
理解を伴った知識が少しでも頭に残っていれば、点が取れることが多々あるのです。
「タイムマネジメント」と「理解を伴う学習」が国試で点を取る秘訣だと思います。