46歳の春、それまで病院に勤務していた僕は、一念発起!某医療専門学校の言語聴覚学科に入学しました。
言語聴覚士になりたい一心で
起床:朝4時半
帰宅:午後8時
通学:片道2時間半
といった生活を2年間続け、国試に合格することができました。
当時の自分を振り返っていきます。
今回のブログ記事は国試を振り返っての雑感です。
僕が専門学校に入学した目的は、ズバリ「言語聴覚士国家試験に合格するため」です。
どんなに有意義な学生生活を送ったとしても、国試に合格しなければ、収入を断ってまで学生の道を選んだ意味がないからです。
では、国試に合格するために特別な勉強法ってあるのでしょうか?
僕の答えは「No」です。
国試対策とは、特別なことでは全然なくて、日々の学校での学びの延長上にあると思えるのです。
僕は、日々の積み重ねが「気付かぬうちの自分の力」となったことを経験しました。
「気付かぬうちの自分の力」については記事の後半で触れます。
こうした、日々の学習の積み重ねが大きな力となることについては、入学時に担任の先生も話されていました。
例えば「国試合格の王道は過去問の反復だ!」と豪語して、かなり早い時期から過去問ばかりやっていたクラスメートもいましたが、僕はそうしたことはやりませんでした。
そのクラスメートの名誉の為に付け加えておきますが、彼も見事に国試現役合格を果たしています。
つまり、勉強方法なんて人それぞれでやり方はひとつではないということです。
自分に合う方法で結果を出せば良いのだと思います。
僕は「学生を国試合格に導くプロ集団」である学校の先生たちの言葉を最優先に受け止め、それを実践し、その結果、現役合格することができました。
学校の先生の指導に素直に従って励めば、間違いなく国家試験に合格できるはずです。
学校では最終学年になると、国試対策の授業が始まりますし、国試本番までに複数回の模擬試験が繰り返されます。
そうした学校が計画したカリキュラムに、しっかり乗っかって学習を進めていくことが肝要です。
それ以外のものに、あれこれ手を出さない方が得策だと、僕は思います。
かく言う僕も、実際は、過去問題集を年度を遡って何冊か買いましたが、それに手を付けたのは国試の2ヶ月前からでした。
言語聴覚士国家試験の合格点は200点満点のうちの120点以上となっています。
つまり6割以上の点を取らなければ不合格となります。
「それぞれの年度の過去問でどれだけ取れるのだろう?」
と不安と期待が入り混じった気持ちで過去問を解き始めました。
そして年度毎に答え合わせをしていくと、手応え以上の良い点が取れるのです。
僕は2年生(最終学年)になって直ぐの頃に受けた「はじめての模擬試験」では点数が半分程度しか取れませんでした。
ここから、国試に向けた勉強のスパートと行きたいところですが、2年制の言語聴覚学科の宿命というべき夏から国試本番までの過酷なスケジュールが待っていたのでした。
まず、7月に定期試験(本来は9月ですが、言語聴覚学科の2年生は実習があるので、前倒しに実施されるのです)を受験。
その後、お盆過ぎから約3ヶ月間の実習がスタート。
そして、実習を終えて学校に戻ってくるのは、12月になります。
国試まで3ヶ月を切った時期です。
当然のことながら、実習の間は国試に特化した勉強はできていません。
そうした状況下、12月になり、やっとの思いで前年の過去問にチャレンジすると、
解けるのです。
それは「解ける」というより「解けている」といった感じでした。
手応え以上の得点が取れるのです。
不思議な感覚でした。
前年の過去問の結果だけで安心できるはずもなく、年度を遡って過去問を解いていきました。
結果は、やった全ての年度において6割以上、年度によっては、7割以上の点が取れていたのです。
過去問を解いた手応えと得点のギャップが、不思議な感覚でした。
これが、先に述べた「気付かぬうちの自分の力」だったのだと思います。
「気付かないうちに力がついていた証だったのだな」と今更ながら思えるのです。
話はそれますが、僕は、2022年に公認心理師の国家試験を受験すべく、同じように過去問を解いていて「気付かぬうちの自分の力」を再び感じることができました。
それはきっと『学力が自分に身に付いた時』と『学力が身に付いたことを自覚する時』のタイミングのギャップによって感じる感覚なのだと思います。
そんなこんなで目まぐるしい状況下でしたが、頑張った甲斐あって、自己採点で8割近い点数を取って言語聴覚士の国家試験に合格することができました。
その時に僕が実践した「具体的な勉強法」については、次の機会に譲りたいと思います。