僕が大学を卒業してから医療職に就くまでの経歴は以下の通りです。
① コンピュータ会社に就職
② 体外診断薬メーカーへ転職
③ 新規事業に伴う別会社への転職〜退職
④ 紆余曲折の黒歴史
⑤ 病院へ転職
これまで、①から④のことについて綴ってきました。
その中で特に『④ 紆余曲折…』の時期は
やりたい仕事というよりは
食べていくために
来るもの拒まずの姿勢で
いろんな事に取り組みました。
がっかりする事も多く、精神的にも参っていましたし、たしかに胸を張って人に話せるシーズンではありません。
ただ、現在の自分ならではの立ち位置に視点を置いて振り返ると
「良い人生経験を積ませていただいた」
と捉えることもできるのです。
辛かった過去も、その意味づけで印象が変わりますね。
そう思えるようになるには、日々を切に生きることだと思います。
そうすることで、過去のネガティブな出来事も、よりベターに捉えることができるのではないでしょうか。
僕は、それまでは、自分の職業柄もあり、どちらかと言えば、事務方の人との関わりが多かったように思えます。
『節水コマ』調査員としての水量調査を通して、いわゆる『現場』に足を運ぶ事で沢山の気付きがありました。
様々な現場では、いろんな人たちが働いていました。
そして、それぞれの現場に、専門職の人達がいたのです。
病院における医療関係の専門職は言うに及びませんが、他の業種では、ボイラー技士、料理人、接客のプロ、配管や電気の技術者、教師、危険物取扱者…などなど
そんな人たちの働く姿を垣間見て
「自分は何が専門なのだろう?」
自問自答することがありました。
すぐに浮かんだワードは『コンピュータ』でした。
でも、それって、
パソコンの普及とアプリケーションソフトの進化によって、ある程度のことはプロでなくてもできてしまいますよね。
以前の記事にも書きましたが、
昭和の終わりの頃、一晩かけてプログラミングで作成していた帳票。
それが、平成14年当時には、エクセルで1時間もかければ、簡単に作れてしまう訳です。
殊更、コンピュータの世界で言うと、現場を離れて何年も経つと、当時に自分が培ってきたスキルなんて…陳腐なもの以外の何者でもありません。
僕には
社会人15年生だったにも関わらず
「わたしは○○の専門家です」
と自信を持って言える○○がありませんでした。
子供の頃に祖母が言ってました。
「仕事を一生懸命10年も続ければ、その道の一流になれる」と
はたして、自分は…自己嫌悪でした。
いま思えばこの時分から、スペシャリストである専門職に対して、羨ましくもあり、憧れの念を抱くようになっていたのかもしれませんね。
その資格がないと
その人でないと
できない仕事が沢山あるのです。
しかし、既にアラフォーの声を聞いていた当時の自分。
『時間とお金をかけて資格取得する』
といった選択肢はありませんでした。
そうこうしているうちに、正社員としての転職話が舞い込んできました。