こんにちは、医療職のダイです。
僕が大学を卒業してから医療職に就くまでの経歴は以下の通りです。
① コンピュータ会社に就職
② 体外診断薬メーカーへ転職
③ 新規事業に伴う別会社への転職〜退職
④ 紆余曲折の黒歴史
⑤ 病院へ転職
今回の記事のお話は④についてです。
紆余曲折の中、経験してきた仕事の中で、特に印象に残っている仕事があります。
それは『節水コマ』の調査員です。
『節水コマ』とは水道やシャワーのノズルに入れて、水圧水量を適正な程度に保ち、水道料を節約するといった、いわゆる省エネグッズです。
蛇口やシャワーから出ている水量は、無駄が多く適正ではありません。
いま流行りのシャワーヘッドは、正にこの類いの商品です。
その『節水コマ』による、ひと月分の水道の節約量を算出するのが、調査員の役割でした。
水を大量に使う、ホテル、病院、学校、飲食店などが主なユーザーさんでした。
調査後、商談を踏んで受注となると、ひとつひとつの蛇口に見合ったコマを設置します。
そして、設置前後の水道料金の差額の半分を毎月いただく事で収益を上げるシステムです。
大きい施設ほど、その額は大きいものでした。
調査員は、バケツとストップウォッチを持って該当施設の全ての水道蛇口の水量を調べて、どの程度の水道代が節約できるかを計算するのです。
僕は、調査員としていろんな業種の施設に入って、蛇口を通してそれぞれの業界を垣間見る事ができました。
例えば…
誰でも知っている大手ホテルだったり
有名な中華料理店だったり
人気歌手の母校のミッションスクールだったり
工場だったり
とあるホテルの調査に入った時のお話です。
蛇口が調査対象ですので、全客室に立ち入る必要があります。
ホテルは24時間稼働しています。
効率的に一回で調査を終わらせる為には、お客様の少ない曜日と時間帯を狙って行く必要がありました。
ところで、お客様の少ない曜日はいつでしょうか?
逆の言い方をしますと…混み合う曜日と時間帯はいつでしょうか?
週末の宿泊が混み合うことは想像に難くありませんね。
日程の打ち合わせをする中で、ホテルの繁忙日は週末ともうひとつのピークがある事を知りました。
それは火曜の宿泊と水曜の休憩の時間帯だというのです。
その理由は、
「週末に混雑するサービス業などの業種では、水曜に定休にすることが多いから」
とのこと。
「なるほど!」
たしかに地元のデパートの店休日は水曜日でした。
それに合わせて、周囲の飲食店などの商店街も一斉に休んでいました。
結局、月曜日のチェックアウト時間以降からの調査となりました。
僕らは事務室に待機して、空いた部屋から順番に調査を行います。
お客様と「廊下でバッタリ!」ってことにならないよう配慮が必要でした。
思惑どおりに作業は着々と進んでいきましたが、悲しいかな、最後の一室で待ちの状態に。
時間延長をしているお客様がいらっしゃったのです。
結局、3〜4時間ほど待機した後の作業になりました。
このように、それぞれの現場で今まで知らなかったことを教えていただきながら、自分の将来に不安を抱えた日々を重ねていました。
水道の
蛇口の先から
見えてくる
世界色々
世の定めかな
お粗末さまでした。