僕が大学を卒業してから医療職に就くまでの経歴は以下の通りです。
⑤ 病院へ転職
今回の記事は⑤についてです。
これまでの経歴につきましては、以前のブログに綴っていますので、読んでいただけたらうれしいです。
いよいよ、病院が僕の仕事の舞台となりました。
おかげさまで、年末の面接を経て年明け早々に、めでたく病院に入職。
病院では事務職員として、総務と会計が担当になりました。
当時は、老人保険制度が大きく動き始めた時期でした。
2000年から始まった介護保険制度。
病院には、介護療養型医療施設を含む病床が全体で約200床。
院内には、通所リハビリテーションが併設。
患者様の平均年齢は約85歳です。
寝たきりで「口からごはんを食べられない」鼻腔栄養や胃瘻の患者様が目につきました。
いわゆる老人病院です。
全国的に高齢化率が高い市町村にあって、必要な病院だと思いました。
と同時に、その時見た鼻腔や胃瘻などの代替栄養の入院患者様の印象が強烈でした。
「食事を味わうことのできない人生」
を考えるとゾッとした事を覚えています。
食べることは生きる喜びだからです。
病院では、入院患者様とほぼ同数の200名以上の職員が働いていました。
着任初日、僕は各部署への挨拶まわりをしました。
先代から約半世紀続く病院は、増設を繰り返し、広大な迷路のようでもありました。
そして、それぞれの部署には
医師
看護師
薬剤師
臨床検査技師
管理栄養士
調理師
社会福祉士
放射線技師
介護支援専門員
理学療法士
作業療法士
言語聴覚士 等
といった、多くの資格職の職員が働いていました。
なかでも、介護支援専門員(ケアマネージャー)と言語聴覚士は初めて聞く職種名でした。
「診療報酬の取れる資格職が集まっている職場」
なのだなと実感しました。
医師の指示のもと、資格職が患者様に実施する(医療)行為に対して診療報酬が定められ、それが病院の収入になっているわけです。
言い換えると、資格職は病院に収益をもたらす職種なのです。
そうしたなかで、僕ら事務職員は、病院に直接的には収益をもたらさない、いわゆる「間接部門要員」です。
僕らの存在意義はなにかを考えると、その答えは
1.組織全体を円滑に動かす一助を担うこと
2.費用を抑えて利益を確保すること
の2点でした。
「よし、一から頑張ろう」
と、想いを胸に、僕の病院勤務が本格的に始まったのです。