昇級&昇段審査のお話。


twitterで昇級審査の合格率が話題になっていて、自分も色々と経験から考えることがあるのでまとめがてらつらつらと。


いきなり結論から言うと、昇級審査に受かった〜昇段審査で上の段に合格した〜と言っても別に自分自身の何かが変わるわけでなし、単なる稽古を頑張るきっかけと長い剣道のひとつの節目でしかないんだから合格率とか合否にこだわりすぎる必要はないし、全員合格でもいいんじゃない?と思います。


審査を受けるまでに何を目標として、それを達成するために何をどう努力したか工夫したか、が大事であって、結果だけに拘泥すべきではないという考えです。


ただしこれは「審査を受ける側」の話であって、「審査をする側&受けさせる側」は全然違うことを考えなければ駄目なんじゃないかな、とも考えています。



それは、審査を受けた段階でどれだけ稽古をして、どれだけの技量を身に着けているかだけをシビアに判定して合否を判断しないと、その級や段の価値が損なわれ、ひいては剣道自体の価値が損なわれたり軽んじられたりすることに繋がるのでは、ということです。つまり毎回受審者全員合格とかありえんだろ審査員ちゃんと審査しろという話。



自分が一級や初段を受けた約10年前は


「一級だって初段だってちゃんと稽古してないと受からない。

そして昇段審査で不合格になる人を受けさせたってなるとそこの指導者の見る目や判断力が疑われるから、よしこの人は受けたら受かる!って段階にならないと受けさせません!」


とハッキリ言われるぐらいだったのに、最近は


「初二段は受ける人が少なくなったからドンドン受けに行きなさい。運が良かったら受かるから。初段を受けさせなあかんから一級は受けたら合格にします。あとは各団体の指導者が帳尻合わせてください」


とか言われてたりします。ここ数年で何があったんでしょう。


周りが一級や初二段をそんなふうに扱ってるから、審査を受ける人も


「わざわざ時間と体力使って真剣に審査受けて何になるの?テキトーに受けてもうかる審査なんてテキトーでいいやん、褒めてもらえて推薦入学に使える試合だけ頑張ったらいいやん」


となって、審査直前に木刀持って形だけ教えて下さい!とかになっちゃうんじゃないかなぁ。



中体連の参加資格に有段者であること、とかを追加したらもうちょっと昇級審査と昇段審査の価値が上がって形の重要性もあがるのかしら?逆に下がるようになるのかなぁ。


なんにせよ、学校の部活動で形を一切やらないのに試合だ試合だと竹刀振り回してるのからなんとかしないと審査もへったくれもない気がします。


せめて素振りぐらい木刀持ってやれよ、と言いたい。あと作法も木刀と竹刀の違いも含めて日頃からやっとけよとも。

ついでに教えられないんなら教えられるとこに頭下げて教えてもらえるようにせなあかんのちゃうかとか言ったら怒られそうなことも沢山言いたいのですが今宵はこれまでに致しとうございます。