朝飛 大さんのブログ

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朝飛道場ホームページ「館長の一言」専用ブログです!

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久しぶりの更新となり大変申し訳ありません。
更新していない間も、様々な事がありましたが、
毎日子供達と目一杯柔道を楽しんでおりす。
さて先日、カザフスタンで開催された世界柔道選手権において
朝飛道場出身の羽賀龍之介(旭化成)が男子100キロ級で、
同じく山本杏(国士舘大)が女子団体戦で優勝する事が出来ました。

私は27年前、朝飛道場を母から引き継いだ時に朝飛道場から
「世界チャンピオン、全日本選手権の優勝者をだす!」
という2つの目標を定めました。

このとてつもなく大きな目標にたどり着くために、
小さな目標を定めそこにたどり着いたら
次の目標と小さな階段を昇らすようにしていました。
しかし小さな目標にたどり着くのも難しく、
通って来てくれている門弟に申し訳ない気持ちがありました。

今回、世界選手権で活躍した二人も同様の事が言えます。
龍之介の小学生時代は、全国少年柔道大会の個人戦は一回戦負け、
中学生時代は全国中学柔道大会で準決勝敗退という成績でした。

杏は、中学3年生の後半から強くなりはじめ、
全日本ジュニアで三位に入賞すると、
講道館杯でも三位に入り強化選手に入る事ができましたが、
小学生時代は、全国小学生学年別柔道大会で三回戦敗退。
中学時代も、全日本ジュニアよりも前に行われた
全国中学柔道大会には出場する事ができませんでした。
二人とも小中学生ではチャンピオンではありませんでした。
龍之介と杏、二人を小さな頃から見てきて、
二人に共通するものがあるように感じます。

人の話を聞く力

素直さ

人間力

これらがとても優れていたように感じています。
龍之介はとても優しく、誰かが困っていると
躊躇なく手を差し伸べることができる子でした。
例えば道場で教わった事が中々できない仲間がいると、
できるようになるまで付き添って教えていました。
まだうちの子供達が幼くて、妻が子供達を寝かせつけてから
妻は自分のトレーニングをしていたのですが、
龍之介が夜遅くまでトレーニングを
付き合ってくれていたことで、
妻も妥協する事なくトレーニングを継続することができました。
もちろん龍之介自身のためにやっていたトレーニングでもありましたが、
そんな心遣いが自然にできる子でした。

どんな時も絶対に嫌な顔や、困った顔を見せずに、
前向きな姿勢を持ち続けたことが、彼の人間力を高めていったように感じます。
杏も、とても優しい心を持っており、いつも小さい子達の面倒をみていました。
杏自身が幼少から朝飛道場に通って、
多くの先輩方から可愛がってもらい面倒を見てもらっていた事で、
自分が上の学年になっても同じように子供達に
優しく接することが身についてきたのだと思います。

柔道においては、練習が終わった後に必ずやる打ち込みが凄い!
と感じさせられます。
自分自身で考えて、技を練り上げていく姿勢は、
多くの子供達に良い影響を与え続けてくれています。

また、杏が中学三年生で講道館杯で3位になった時に、
私が「一番環境のないところで練習している選手」とマスコミの方に話したら、
それを聞いていた杏が「いい環境で練習しています」と言ってくれました。
常に感謝を忘れずに、とても気配りができる子です。
龍之介、杏に限らず、多くの子供達と接してきて
私自身が教えられる事がとても多く、
いろんな思い出やエピソードがありますが、
今回の世界選手権で世界チャンピオンとなった羽賀龍之介と、
団体で優勝した山本 杏の二人の思い出などを回想してみましたが、
これからも同じようにたくさんの子供達から学び、
多くの思い出を作っていきたいと思います。

大会本番、私は試合をこなす度に

選手達の成長を感じていました。

そんな子供達の成長していく姿を見ながら

勝ち上がった決勝戦…

前評判の高かった

福岡県代表の太刀洗豪武館さんとの試合は、

シーソーゲームから代表戦に突入し、

緊張感は最高潮に達していました。

強豪ひしめく神奈川県予選、

そして各都道府県のトップの道場が集まる全国大会、

すべての試合が緊張の連続でしたが、

応援席の保護者の皆様、先生方、

仲間達からの応援の声に励まされ、

勇気をもらって畳の上に立ち、

自分達の柔道を目一杯表現してくれました。

その全国大会決勝戦の代表戦にでた宮崎元汰君は、

その緊張感で押しつぶされてもおかしくないほどの

プレッシャーを感じたと思います。

しかし、この場面でも観客席からの応援に

大きな勇気をもらって懸命に闘いました。
お互いに一歩も譲らぬ見応えある攻防に、

3分間の試合時間はあっという間に終了したように感じ、

勝負は判定にもつれ込みました。

私自身、判定を待つ時間が非常に長く感じるほど

緊張感を感じていました。

「判定!」


主審のコールと共に上がった旗は、


白旗2本、赤旗1本…

第34回全国少年柔道大会、

朝飛道場は、三年ぶり五回目の

優勝を果たすことができました。

これまで、保護者の皆様におかれましては、

どんなに忙しい時でも出稽古や

試合には必ず協力していただき、

また日常生活の中でも子供達の健康管理や

精神的なケアに、ご尽力いただきました。

先生方におかれましては、

子供達が少しでもわかりやすく、

興味を持って技術を習得できるような説明を常に考え、

きめ細かな指導を実践してきてくださいました。
また、子供達の課題を見つけ、

通常の練習が終わった後も

打ち込みを受けてご指導して下さる事で、

課題の克服や技術の向上、

そして何よりも子供達に、

そのように努力してきたことによる自信を

与えてきてくださいました。

選手といつも一緒に練習している仲間達においては、

選手として試合に出場したかったという

思いも少なからずあったとは思いますが、

朝飛道場の代表となった選手達の打ち込み、

投げ込みを受け、

心から代表選手を応援し勇気を与えてくれました。

また、そういう部分があるからこそ

試合に出場した選手だけでなく、

朝飛道場の子供達みんなが心.技.体すべてにおいて

成長できてきているのだと感じております。

そして、朝飛少年柔道友の会の皆様には、

平素より過分なるご支援と、激励を賜り、

常に子供達が楽しく一生懸命に

柔道に取り組む環境作りにご尽力いただいております。

このように今回の優勝は、

まさに朝飛道場の総力を結集したことよる結果であると感じ、

ご協力していただいている全ての皆様に、

心より感謝し御礼申し上げます。

新年あけまして
おめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

2013年は、非常に残念ながら
柔道に逆風が吹き荒れました。
しかし、そのような状況の中においても、

朝飛道場の子供達を応援してくださる皆様方のご尽力により、

昨年4月より朝飛少年柔道場 友の会を発足していただきました。
会長の牧内様、副会長の池田様、神谷様をはじめ

多くの会員の皆様より過分なるご支援を賜り、

また12月に開催された総会では、

数々の激励のお言葉を頂戴いたしました。
つきましては、心より感謝し御礼申し上げますと共に、

日々の指導においてもこれまで以上に

研鑽を積んでいきたいと強く感じております。

また先生方、ご父兄の皆様のご指導、

ご協力により、子供達が本当に柔道を好きになり、

柔道を楽しみ、一生懸命打ち込む事ができました。
先生方、ご父兄の皆様が育んで下さった子供達の

柔道を好きな気持ちと、子供達の努力が実を結び、

全日本選抜少年柔道大会優勝をはじめ

多く大会で好成績を修める事ができました。
大会での好成績はもちろん大きな喜びでありますが、

それ以上に子供達が柔道を大好きになってくれていることに

大きな喜びを感じ、ご理解いただきご協力くださるご父兄の皆様、

友の会の皆様、日々の指導にご尽力下さっている先生方には、

言葉で表す事ができないくらい感謝の気持ちでいっぱいです。

この感謝の気持ちを常に忘れずに、

子供達がもっともっと柔道を好きになり、

柔道の素晴らしさをより多くの方にご理解していただけるよう、

精進していくことを誓い、

2014年の年頭の挨拶とさせていただきます。


                               朝飛 大