うちの夫は仕事時間が比較的自由で、朝も遅い。

確か、1月に入ってからだったと記憶しているけど、夫が朝ジョギングを始めた。

体を鍛えるためだという。

起きると毎日ジョギングに行った。

と、思っていた。

最初は疑わなかった。
ただ次第に、ジョギングに行くと3〜4時間くらい平気で帰ってこなかった。
この田舎のどこを走るのか不思議でしょうがなかった。

その間は電話をしても出ないで、マンションロビーからいつも折り返ししてきた。

それに、朝食を食べないで行くのに帰ってからも食べない。
どうしているのか聞くと、ジョギングの最中に何か買って食べるという。

それに水分はどうしているのか聞くと、買って飲んで飲み切るから捨てるという。

だんだん、ジョギングに行くと言い実は女のところに行っているのではないかと思うようになった。

ただこの時思っていたのは、あの女ではなく、別の女がいるのではないかと。

引っ越す前に浮気をしていた女を、こっちに呼び寄せた?と疑った。

それほどあの女はないと思っていたからだ。

ある日、出かける前に少しだけジョギングしてくるといい、1時間くらいして帰ってきた時があった。

帰ってきた夫から、あの女の家の匂いがした。

これで繋がった。

夫は、毎日ジョギングに行くといい、外にはいかず同じマンション内の女の家に通っていたんだ。

それからは確証を得るために、夫が出かけたらエレベータをチェックしたり、靴の底をチェックしたり、何か確証を得るために注意を払うようにした。

だけど、夫はいつも一旦外に出た。
でもいつも、ジョギングを3時間もしているわりに靴は綺麗なままだった。

服も汗臭くなく、むしろ女の家の匂いがするような気もする。

これといった確証は得られなかった。

だけどおかしいのが、だんだんジョギングに行くのにシャワーを浴びてから行くようになったり、ジョギングには到底ふさわしくない服装で行ったりするようになった。

時には、朝帰ってきて2時間くらい寝て、わざわざアラームをつけて、起きてすぐ出て行く日もあった。

もうこれは絶対におかしい。

確証はないけど、確信はあった。

でもこの時はまだ、どうしていいかわからなかった。

まだ私の中で、常識的にも体裁的にもあの女だけは絶対にないという思いがあったから。

だから、私の勘違いかもしれないという気持ちも3割くらいはあったから。

とにかく様子を見る事にした。

きっと夫は、夜ロビーで会うことを私にうるさく言われできなくなったから、朝に変えたのだろう。

ジョギングという作戦を思いついたのだ。

昼間なら女の家も旦那さんはいないから。

早い時間なら子供もまだ寝ているからだ。