ちょうど一年くらい前に
とあるミュージアムに行って

その時対応してくれた職員さんが
臨床美術士でした。

初めて聞く職種で
どんな目的で
どんなことをしているのか
聞けば聞くほど興味が湧いて
どうすればその資格を取れるのか調べたのに
結構、お金がかかるな〜と

そっとその気持ちに
蓋をしたのでした。




で、それから時は過ぎ
小論文指導の時期に
その蓋を開ける出来事があって。

開けてくれたのは
この人苦手〜と思っていた同僚。

臨床美術士の木野内美里さんという方の
講演を聞いたらしく
めっちゃ面白かったみたいで
わざわざ4階にある美術準備室に来て
興奮気味にひとしきりしゃべってたんです。


そしたらもう、私の蓋が
パッカーン‼️と開いて

肚の声が全身に響いて震えて
気がついたら号泣していたんですね。
「私コレー‼️‼️これがやりたいのー‼️‼️」
って、うわんっうわんっ泣きながら
自分に確認するように頷いて。



それからまた時が過ぎ、
転勤して自分の出来なさに
どんどん自分を追い込んで
余裕がなかったから
受講を諦めようかと思ったけど
それは嫌なんだよぉうと泣けてきて。

ってことで、やっとこ申し込み。
なんかスパッと行けなくてカッコ悪いけど
これが私なのね。





今日で3回目の講義が終了。
やっぱりいい気配がしますよ。


そもそも、臨床美術とは
なんぞやって話ですが
アートセラピーのひとつです。

私が思っていたアートセラピーは
作品から作者のメッセージを読み取って
それを掘り下げて〜
て、それがなんか心理ゲームみたいで
抵抗がありましたの。


でも、臨床美術は
制作のプロセスにフォーカスするんです。
作品の上手い下手は関係なく。


五感を刺激して
自分が感じたままに表現して
右脳を活性化させる活動なんです。

認知症の方の症状が和いだり、その人の本来の魅力を表現できたりするので、介護の現場や医療や教育、企業なんかでも現代社会が抱える問題をポジティブな方向に持っていけてる事例があるらしい。



この世的価値観によって否定されて
その時の感情が未解決のままだと
それがインナーチャイルドとなって
自分を責めたり
出来ない自分には
価値がないと思ったりするように


臨床美術でも
機能論的人間観と存在論的人間観
という考え方があります。


機能論的人間観=この世的価値観
で、人の価値を見ようとするのではなく

存在論的人間観=ここに存在することに価値がある、という視点が根底にあります。

インナーチャイルド癒しほど
内面を掘り下げないので
ちょっと物足りない感じがあるけど
臨床美術×インナーチャイルド
のいいとこ取りできるように
勉強したいと思ってるよ。


臨床美術的に
りんごを描くときは

りんごを持って
触って
ぱっくり切って
匂い嗅いで
味わって
果肉から描くの。