裏稼業の下請け的な役割を担っていた溝口と岡田。
ある日、岡田はこの仕事から足を洗いたいと言い出す。
溝口は適当な電話番号にメールし
その相手と友達になれたら辞めてもいいと条件を出す。
そのメールを受けたのは
自分の浮気が原因で離婚し
家族は解散することになった男だった。
スパムメールだとわかっていたものの男は
友達が欲しいとそのメールに返信する。
またしてもやられた感。
タランティーノもビックリするほどの伏線。
そして結びつかない点と点。
どーいう頭を持つとこういう
突拍子も無い話が生まれるのだろうと思う。
一つの物語の中にいくつもあり
何が主軸になっているのかわからなくなるぐらい
そべての物語の緻密さに呆れるばかり。
解散を決めた家族。
父親から暴力を振るわれる少年。
拉致された女の検問での出来事。
問題児と回答児が女先生を救う。
狙われる裏稼業の元締め。
この5つの物語に絡む溝口と岡田。
当たり屋だったり拉致したり
悪党であるのだがこれがいい人。
とにかく悪者を良い人に仕上げるのは
毎度毎度いかがなものかと思うのだが、
悪人が良い人に見えるギャップが
伊坂好みなのだろうと思う。
とにかく
今回も面白おかしく楽しめた。
満足。
☆☆☆☆☆