「染色」

 

自身が通う美大の芸術祭を

 

彼女と共に見て回る市村。

 

その彼女の橋本姓と同じ名前の作品に目が留まる。

 

その後ブラブラと歩き回り

 

橋脚で眠り込んでしまった市村は

 

スプレーアートをしているその橋本美優と出会い

 

意気投合する。

 

 

 

「Undress」

 

長年勤めた会社を脱サラで退職した大西は

 

元部下で彼女の若井リサを追って

 

出張先の大阪に現れるが

 

リサは実家に帰るという理由で別れを告げられる。

 

やけ酒で飲んでいた大西は

 

左遷された元部下の石田とリサが

 

腕を組んで歩いているのを目撃する。

 

 

 

「恋愛小説(仮)」

 

人気女性週刊誌から「男子の恋愛」をテーマした

 

小説を依頼された男は

 

〝恋愛小説(仮)〟と題して書き始めるも

 

畑違いのテーマに難航し

 

酒を飲み寝込んでしまう。

 

そこで見た美しい女性が登場する夢が

 

描き始めた内容と酷似し

 

書き込んだ内容が夢になることを認識した男は

 

睡眠薬を使いひたすら眠ることを繰り返す。

 

 

 

「イガヌの雨」

 

12年前突如空から降ってきた生物〝イガヌ〟。

 

それは栄養豊富で美味であったが

 

美鈴の家では祖父の決まりで食べることがなかった。

 

イガヌが降ってくることがなくなり

 

食べられなくなるとしていた頃

 

美鈴は友人と共にイガヌを初めて口にする。

 

それに気づいた祖父と言い合いとなり家でしてしまう。

 

 

 

「インターセプト」

 

同僚の結婚式の二次会で、

 

難攻不落と言われていた中村安未果を落とそうと目論む

 

上司の林だったが失敗に終わる。

 

諦めかけたその時

 

安未果が大好きなアメフトのファンだったことがわかり

 

一気に意気投合し彼女の自宅に向かうのだだ・・・。

 

 

 

「にべもなく、よるべもなく」

 

掌編小説で文学賞を獲った先輩が大好きだと告白する幼馴染のケイスケ。

 

ケイスケが同性愛者だと知ってしまった純は動揺してしまう。

 

ケイスケを理解しようと努力するがうまくい純は

 

暴力沙汰で出席停止処分を受ける。

 

そこに授業の内容を渡しに訪れる赤津舞と仲良くなる。

 

舞と一緒にいることが多くなった純は

 

ケイスケと疎遠になり始める。

 

 

 

 

 

最近、直木三十五賞候補に選出されたということもあり

 

ちょっと加藤作品を読んでみようと適当に選んだ短編集。

 

10年くらい前の作品ながら

 

若干の期待を持って読み始める。

 

印象としては、

 

私向きではという感じ。

 

愛だの恋だのというのが苦手。

 

そうじゃない作品も性描写が多い。

 

色んな発想を持っていることはわかるのだが、

 

どれもどこかで見た聞いた内容。

 

新鮮な感じもないし得した感じもない。

 

どういう状況なのかは非常にわかりやすいのだが、

 

前と後ろで状況が異なり

 

ん?と思うこと数回。

 

こそばゆい表現が多いのも気になる。

 

が、

 

結構インパクトがあることは間違いない。

 

果たしてこれが面白いが故のインパクトなのか

 

つまらな過ぎて心に残るのかは謎。😆

 

伏線大王の伊坂幸太郎ばかり読んでいると

 

どーも納得いかない。

 

残念だが、

 

どことなく応援したい気持ちも残る作品ではある。

 

 

☆☆