バチェラー・ジャパン シーズン5を見終えての感想を述べる。
第五弾にして、今回は最高傑作とも言える物語だったことに過言はない。
過去のシーズン、特にシーズン3までは、
バチェラーの男性が複数の女性とデートを重ねる中で、
最初から一人の女性に目移りしている様子が窺えた。
そのため、最終的な選択がどうなるのかは予想が難しく、緊張感を楽しむことはできたものの、
彼が最初に一目惚れした女性に心が傾いていることはなんとなくうっすらと感じさせられていた。
しかし、シーズン4ではこの傾向が一変した。
バチェラーは複数の人とデートをしながらも、その瞬間瞬間を大切にし、
一人一人と真剣に向き合う姿が描かれる。
これはまさに、吉本隆明が語るような「恋愛は1対1の関係にしか芽生えないもの」
という考えを体現しているように感じたのでした。
シーズン5は、そんなシーズン4のアプローチを踏襲しながらも、
女性側の視点からも、恋に落ちる瞬間が描かれるという新しい展開があった。
女性参加者は、恋愛をしに来てる前提のため、
第一話から、当たり前の如く「バチェラーに恋する。」という認識があった。
ところが今回、彼女たち自身が本当にバチェラーを好きなのか、
という見極めが重要だと気づかされた。
今回、ラストに選ばれた女性の魅力は、そこだった。
メキシコ最後の旅のデートで見せた、恋に落ちる瞬間は印象的でした。
女性というものは男性以上に一瞬で決断を下すと言われていますが、
その美しさが、まさに描かれた瞬間でした。
彼女が、花火が打ち上がった瞬間の、
「このバチェラーを信じていい」という”許可する”ボタンが発動し、
まさに花火の如く、ドドドドーーン!とラストまで駆け抜ける爽快感と、
愛情の熱さは、バチェラーで、スポーツの美を見てるような、
興奮と感動を味わせてくれたのだった。
そんなバチェラーと共に、
今年も、夏が終わろうとしている。