続き


青年は、記者としてロンドン中を駆け回りました。

仕事もやりがいがありとても充実していました。

そんな青年にモニカという優しくて美しい恋人ができ、やがて二人は結婚をし2年が経とうとしていました。

「裕福な暮らしを願い方腕を無くすことを選んだはずだが、腕はちゃんと両方ともある。」

青年は欲張って謝礼を受け取らなかったおかげだと思い少女に感謝しました。

「なぁモニカ。結婚をしてそろそろ2年が経つし、おなかの子供も順調だ。ちょっと遅いが新婚旅行に行かないか?身重だから近場になってしまうけれど・・・」

青年がそう言うとモニカはOKの代わりに青年にキスをした。


新婚旅行前日、モニカは少し寂しげな表情で青年に話をしました。

「あなた、私幸せすぎてなんだか怖くなりそう・・・」

そんなモニカを青年は優しく抱き寄せ頭を撫でた。

モニカは一滴の涙を流した。

そのとき青年はその涙の意味を後で知ることになりました。


翌日、旅行に出かける為に二人は馬車に乗り込んだ。

手をつなぎ見つめあい幸せの絶頂と言っても過言ではありませんでした。

馬車はロンドンを抜け山の峠道に差し掛かると突然、大きな落石が音を立てて馬車を襲った。

幌は破け、馬は岩の直撃を受けて死に絶えて、青年は岩に押され身動きが取れませんでした。

左腕は崖から落ちそうなモニカをやっとのことで掴んでいる状態だ。

そのせいで体は千切れてしまう様な激痛が走った。

青年は必死にもう片方の手でモニカを引き上げようとしました。

前に伸ばした筈の右手が在りません。

背後の岩の中に結婚指輪を填めた手が見えました。

自分の腕だ!

落石によって腕が捥げてしまったのだ!

ようやく理解した青年に激痛が襲う!

「待ってろ今引き上げてやる。」

するとモニカは首を横に振り青年にこう言った。

「初めて貴方に会った時も、貴方は自分のことより誰かが助かることを考えていましたね?」

青年はハッとしました。

目の前に居る妻は、あの時現れた少女ではないか!

「まさか・・・そんな馬鹿な!」

モニカはニコリと笑い話を続けた。

「貴方の願いをかなえます。腕をなくし裕福な暮らしがしたい。この手を離せば貴方に内緒で掛けていた私の保険金がおります。それで願いが成就されます。」

青年は首を振り力を込めて引き上げようとした。

モニカは悲しそうな顔で手を離した。

25M位下の谷へ落ちていくモニカを見つめ、青年は後悔をした。

「裕福な暮らしなんてどうでもいい。夢なら覚めてくれ!」

青年はショックで意識を失った。


数日後、莫大な保険金を手に入れた青年に一通の手紙が届いた。

差出人は・・・モニカ


モニカの手紙

「貴方に書く手紙はコレが最初で最後でしょう。

手紙なんて書いたことが無いので見苦しい文を許してください。

今まで秘密にしていてごめんなさい。

私は天空より上から来た者だったのです。

この手紙を読んでいるなら願いは叶ったということですね?

もし私が居なくなってもそれは悲しいことではありません。

私達は肉体が滅びても、貴方達の言うタマシイ見たいな物が在ります。

それが私達の正体というか貴方達が服を着るように私達は肉体を着替えるのです。

地上に降りて恋愛をするのが私達の使命で、勿論ふざけている訳ではなく真剣に貴方のことを愛していました。

もし私のことを愛しているなら今の人生を最後まで生き抜き寿命が尽きるまで死なないでください。寿命で人生を全うした人は、私達と同じ者になれるのです。

私は貴方がそうなれる事を望んでいます。我侭なお願いかもしれません。

でも貴方が好きなのです。この手紙の内容は誰にも知られないように読んだあとすぐに燃やしてください。

最愛の人へ・・・」



青年は膝を付き、愕然とした。

そして手紙を燃やし呟いた。

「もう一度逢えるなら・・・・」


おしまい。(・∀・)