なんと、なんと東神奈川「熊野神社」の巨大犬のミニチュア版といってもいいほどに、すべてがそっくりなワンコが吉六さんの地元からは少し離れた東京の大森の海岸際に居ました。制作年も熊野神社の巨大犬とほぼ同一なので、2代目か3代目の「吉六」さんが彫ったものだと思われます。






 いつも感じるのですが、この「飯島吉六」と正楷書体の見本のようにきっちりと彫られた銘にこの人の真面目な人柄が丸出しになっていますね。自分の名前くらいはこのようにキリリとしっかり上手に書けるようになりたいものです。


 ここのペアは2頭共にお口が開いている(阿形)珍しいタイプです。なにか特別なワケがありそうな気もします・・・・。




 目の前は海なのでやはり「御林猟師町」と刻まれていますね。現在の鮫洲には漁業者など一人も居なくなってしまいましたが。




生息地:東京都品川区東大井1丁目20番10号

 

鮫洲神社の狛犬について
●狛犬としての仕事ぶり度 
(2頭とも子持ちなのでね、仕事との掛け持ちは・・・?)
●狛犬としての個性度   
●癒され指数       ★★(子供の表現が独特ですね)
●思わず笑っちゃう度   
●奉納日 嘉永二年十月(1849年)
●作者名 飯嶋吉六
●撮影機材 Canon EOS10D(28-80mm)



折角ですから鳥居のすぐ後ろにいる昭和犬もご紹介しておきましょうね。




 昭和十六年の奉納ですね。いよいよ戦争が厳しい状況に入っていくあたりに誕生したワンコです。スタイルがやや「招魂社」っぽいのはそんな軍国時代な背景を反映しているのでしょうか・・・。
 こちらは、旧東海道沿いに面していて昔の街道の面影もある地域なので、お天気の良い日には良い散歩道にもなりますよ。