最終期限通告 からの続き
2017年3月半ば。
徹底抗戦の構えでいた僕が、元妻ユリとの話し合いによる解決を試み始めてから半年が過ぎようとしていました。
この間、もちろん全く息子カイトには会えていません。
話し合いが始まった当初は、あちらサイド(ユリの再婚相手のユウヤさん)から話し合いを持ち掛けてきたことで、僕はもしかしたら早期解決⇒早期面会実施に繋がるのではと、淡い期待を抱いていました。
しかし、結局のところ元妻ユリののらりくらり作戦は変わらなかった。
ユリは頻繁にヒステリーを起こしながら、子供でも言わないだろうというような言い訳を言い、無理に決まっている合意条件を突き付けてきては、とにかく問題を先送りしようとし続けていました。
僕はついに最終期限(3月31日)をユリに通達し、これ以上長引くようであれば、もうユリには真剣に問題を解決し、面会を実施しようという意思がないものと見なして、話し合い以外のアプローチ(=おかえりなさい、裁判所)を取らざるを得ないと伝えました。
それと同時にユウヤにも連絡し、念のためユウヤとも顔を合わせて、きちんと話をしておきたいと伝えました。
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まだ風が冷たい三月の夜、話し合いに現れたユウヤは、当惑した顔をしていました。
「Dragonさん、正直、私は今、どうしたらいいのかよくわからないでいます。
夫であれば、当然ユリ側に立ってユリの立場を支持しなければならないでしょう。
でも、どう考えてもユリの方がやり過ぎだと思うし、Dragonさんだけじゃなく、誰の意見もユリは聞かず、本当に自分勝手なことばかりしている。
だからといって、Dragonさんの側に立って一緒にユリを責めるというのも、やはり違うと思う。
私にできるのは、せいぜいこの問題には関わらない第三者で傍観していることぐらいなんです・・・」
一言一言、言葉を選びながら、苦しそうにそうつぶやいたユウヤの表情を見ながら、ユウヤらしい答えだな、と僕は思いました。
いいんです。これがユウヤの精一杯なのもわかります。
ユウヤはずっとユウヤだし、こういうユウヤだから、今までカイトをかわいがり、ユリともやってこれたんだろうと思うので。
僕はユウヤに言いました。
「いいんですよ、ユウヤさん。
別に僕もユウヤさんに、僕の味方になって一緒にユリをやっつけて欲しい、なんて望んでないですから。
自分の心が正しいと思うことをするべきです。それが何であれ」
僕の言葉に、ユウヤは苦笑いを浮かべました。
「本当に、こんなはずじゃなかったんですよ・・・」
自分の人生やキャリア、ユリとの結婚生活、カイトのこと、死産した子供のこと・・・。
全ての面で、何かがどこかから狂ってしまったとユウヤは言いました。
「ユリにも、このままユリが態度を改めないのなら、私との長期的な未来はない、と伝えました。
Dragonさんとの問題も一因としてはあるかもしれないけれど、基本的には私と彼女の間の夫婦としての問題です。
ユリは本当に、人の話を何も聞かない。
自分のことだけしか考えていない。
このまま一生、とても一緒にやっていけないと思う。
それにね、最終的にカイトは自分の息子じゃないから・・・」
ユウヤが、本当にユリとの生活に限界を感じているというのが、僕にもわかりました(わかってないのはユリだけ)。
これまでユウヤは、育ての父親としてカイトにとてもよくしてくれていたと思います。
世間によくいる再婚相手の連れ子を虐待するような要素は、ユウヤには全くありませんでした。
むしろ、毎週末サッカーに連れて行き、一緒にガンダムを見て、プラモデルを作って、可愛がり守りながらカイトを育ててきてくれていました。
そんなユウヤの優しさや努力に、僕も今では感謝するまでになっていたのです(わかってないのはユリだけ)。
そのユウヤが初めて、
「最終的にカイトは自分の息子じゃない」
と口にしたことは、正直僕にとっても驚きでした。
そして、そこまでユウヤを追い詰めながら、全く態度を変えようとしていないユリにも、呆れ果てました。
とにかく、これ以上、誰のためにも問題を長引かせたくない(ユリ除く)。
ユリはわかっていないが、ユウヤは限界です。
そしてユウヤが消えたら、ユリのヒステリーは絶対にカイトに向けられることになる。
最終的にカイトは僕の息子です。
どんな形であれ、僕が絶対に守っていかなければ・・・。
あと少し・・・。
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