アメリカの民間調停員 からの続き
民間調停員のばあさんにグイグイ押され、養育費をもらう交渉の鍵として、息子をまず父親に会わせる話の流れになっていったナミさん。
さて、ここまで長い間引っ張ってきた話ですが、僕が一体何を言いたかったのかというと、実は今日の話に尽きるのです。
ナミさんはとにかく最初、この話を感情的に全拒否したそうです。
もう養育費なんかいらない。
連れ去られたことのある子供は、父親に会いに行きたくないと言っている。
中途半端に子供の心を振り回してほしくない。
子供たちが二十歳を超えたら会いに行かせてもいい。
どうしても会いたいならそっちから会いに来い、等々、ばあさんに訴えました。
(まあ、よく聞くセリフですw)
しかし、調停員のばあさんはナミさんに一切同調せず、頑として譲りませんでした。
「とにかく早急に会わせること。
父子が会うかどうかを決めるのは、あなたじゃない。
父子本人たちの問題です。
少なくとも父が会いたいと言っているのなら、あなたにできることは子供たちを説得して、とにかく父親に会わせること。
養育費以前に、親子関係の再構築のサポートをしなさい。金の話はそこからです。
邪魔をしてはいけません(きっぱり)」
は? 邪魔!? 私は息子を守ってるのよ!
勝手に連れ去って、養育費無視して、悪いことしたのはあっちでしょ!
なんで私が説教されるの?
何この調停員。あっちの味方??
と最初は憤慨したナミさんでしたが、次第に感情的な部分から離れ、冷静にばあさんの話を聞き始めました。
確かに、問題解決しようとするばあさんの姿勢は正しいのかもしれない。
自分が被害者だという意識からしか見ていなかったが、結局今自分がしていることは、連れ去り親と同じことだ、と気づき始めたのです。
連れ去りは絶対ダメ、と同じぐらい、どんな理由があろうと(DV親だろうが連れ去り親だろうが)、離婚後の親子の然るべき交流を邪魔することは、父だろうが母だろうが認められない。
それに関しては、どちら側の言い訳もワガママも聞かない。
子供のためにも、親子は絆を絶対に維持するべきで、できるだけ長い質の高い交流時間を、それぞれの親と過ごす時間を子供に持たせてあげるべき、というこの国の大前提。
それが問答無用で適用されるから、守られるものもあるのです。
監護親の適当な言い訳をそのまま聞いて子供との面接を許さなかったり、連れ去りを容認したり、逆に養育費が未払いでも何となくスルーして流したりするシステムではないのです。
実際、息子たちがモヤモヤを抱えながら生きていることも、ナミさんにはわかっていました。
自分がいくら何を言葉で言っても、大人に成長していく息子たちのモヤモヤは消えないのです。
そうわかっていても、ここまできつく言われなければ、自分一人の判断では、とても息子たちだけを飛行機に乗せて父親に会いに行かせるような気持ちにはなれなかっただろう。
だから、ここまできつく言ってもらえた「今」は、ちょうどいいタイミングなのだ――。
こうしてナミさんは意識を変え、息子さんたちだけで渡米させることに同意し、息子たちにその話を伝えました。
もちろん、その話を最初に聞いた息子さんたちの反応は
はあああああ????![]()
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でしたし、怒り、不安、今更なんなの?大人、勝手すぎんだろ!!諸々、ナミさんは一通りの文句を息子さんたちからぶつけられることとなりました。
それでもナミさんは息子さんたちを説得して、飛行機に乗せたのです――。
長い話でしたが、次回で終わる予定です。
もうしばらくお付き合いください!
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